#13 チップチューンと私【ドラゴンスピリット】
ファミコン時代の好きだった曲を思い出して綴るチップチューンなお話。13回目はナムコのドラゴンスピリット。
確か、最初のボス戦に分岐があって、勝ったらブルードラゴン、負けたらゴールドドラゴン(easy mode)だったような記憶がありますが、どちらもクリアできました。
STGといえば戦闘機を操るのが多い中、ドラゴンを操るというのは斬新だったんじゃないですかね。当たり判定が大きくなるから首を増やすパワーアップをしない、という人もいたような気もするけど実際どうだったんだろう。
音楽の話。
爽やかなBGMが多いんですけど、私が一番好きなのはROUND1の音楽。風に乗って飛ぶような、それでいてどこか切ないような。主人公が炎を吐いて攻撃するので、BGMを楽しむ隙がないのが難点といえば難点かな。効果音がゴウゴウとうるさい。オススメなのに。
ただ、この音楽を聴くならこの続編、ドラゴンセイバーの裏BGMとして収録されたドラゴンスピリットをオススメしたいです。
ドラゴンセイバーのサントラに収録されているその曲は、「新しくなった基盤で鳴らしてみたら結構聴ける曲になったので収録してみた」、という軽い気持ちだったようなんですけど、サンプリングされたドラムやシンセサイザーの音がとても綺麗で、私が好きなROUND1の曲もさらに磨きがかかっているんです。
もちろん、ドラゴンセイバーのBGMもカッコいい(水没都市とか)ので、こちらもオススメなんですけども。
少々話がそれてしまうけど、このドラゴンセイバーのサントラには作曲者のコメント(というには長い)が入っていまして、そこに「自分の音楽の成績は2だった」という表題と共に作曲を始めた経緯や作曲のすすめといった文章がありました。
YMOの曲を右手人差し指一本でコピーし始めたこと。
曲なんて誰でも出来るんだ!と一小節、一小節と作り始めたこと。
などなど。
当時、作曲を始めたばかりだった自分にとって支えになった言葉たちでした。
私も最初は右手人差し指一本でメロディーを探してはPC98に打ち込んで、直してを繰り返していました。その内に、タイミングを測るために左手でベースを鳴らし始め、そうしていると今度は左手でコードを作りながら右手でメロディーを演奏できるようになり、いつの間にか即興で弾けるようになりました。
前述の作曲者のコメントにこうあります。
「どんな人でも、膨大な時間を相手に戦う気力さえあればできるということだと思います。(中略)ちょこっとやってみて、僕には作れませんとか言ってるうちは、まだまだ時間の掛けかたが足らないのかもしれません。レベルアップする為にはもっと経験値を貯めないといけないですよね。」
今、確かにできるようになったことを実感しています。