#14 チップチューンと私【エスパードリーム】
ファミコン時代の好きだった曲を思い出して綴るチップチューンなお話。14回目はコナミのエスパードリーム。
ディスクシステムで動いていたアクションRPGですが、私はクリアまで進めませんでした。ディスクシステムを持っていなかったので、友人宅で少し遊ばせてもらった程度です。ただ、それでも音楽は私の好みで、ずっと耳に残ることになりました。
粗筋は、本の世界に入った主人公がさらわれた村長の娘を救うために色々な世界を冒険する、というもので、音楽同様イラストなんかも可愛らしかった記憶があります。(パッケージはもう少しデフォルメして良かったような気もするけど)
村のBGM、フィールドのBGMが好きなんですが、特にフィールドのBGMが秀逸で、デチューンを使ったフレーズが童話の中というか、夢の中というか、とても幻想的な雰囲気を醸し出していましたね。こんなにも物語を感じさせてくれたデチューンを後にも先にも聴いたことがないです。
それにしても、チープな音色なのにこんなにも記憶に残るというのは、自分が幼少だったというのもあるのでしょうけど、それ以上にメロディーが良かったということなんだろうなあと改めて思います。
音色自体に表現力がなかったから、メロディーでイメージを喚起させるしかなかった、というのはよく聞く話です。和風のBGMが必要になったって三味線も尺八も使えないわけですから。
私も度々依頼があり、ゲーム音楽を作ります。
今使える技術は存分に使うべきだし、そこからまた新しいイメージが広がることもあるでしょうけど、自分が好きだった音楽、好きになった音楽を伝えられたらいいなと思います。
P.S.
当時、ディスクライターで書き換えれば500円で遊べたような気がするので、30年前と価格があまり変わらないのは不思議ですけど、機会があればお楽しみください。