誰かさんの不思議

音楽活動の合間に感じる不思議なことを雑談しています。

白血球除去療法を受けて

前回は、L-CAPのためのカテーテルを入れたところまででした。 

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3月16日の午後、透析室へ向かいます。

今回初めての入院だったけども、まさか透析室へ行くことになるとは夢にも思わなかったですな。おまけに、1回ではなく全10回必要で、体に負担がかかるから数日おきで行い、入れ替える血液の量もその時の調子によって変更するとか。

 

3月15日にL-CAPの説明を受けて、退院日を逆算した時ガッカリしたのを覚えています。

 

入院時、治療期間は一ヶ月くらいと聞いていたし、この時は関節も痛くないので(食事はまだだけど)無理しなければ普通に過ごせるんじゃないかと思っていたわけです。

でも、病院側としては中途半端な状態で退院させるわけにはいかないようで、色々なものをクリアしなければならないのだね。命の話だし、考えてみれば当たり前ですかね。

 

3月16日から全10回。

土曜日、火曜日、木曜日と続けていくと、4月6日までかかることになり、3月中の退院は絶望的になったわけで、ガッカリでした。まあ、おかげでプロ野球開幕戦を映像で楽しめたけどね。(ライオンズは3タテ食らったから楽しくはなかったが)

 

L-CAPを受ける方はそれほど多くないようで、看護師さんも興味津々の様子でした。毎回透析室まで引率されていくのだけど、「どうだった?」と尋ねられます。血液を入れ替えるので、体が冷えるって思っていた看護師さんもいましたね。

 

実際のところ、何にもなかったです。

 

多少前後するものの、約40分くらい常に血圧を計られながら治療を受けるわけですが、痛くもかゆくもない。ちょっとした違和感が出てきて、少し車酔いのような感じが出てきたかな?というところで終了するので、治療としては楽ですね。ベッドに横になったまま見られるテレビもあるので、春の選抜を見てました。

 

透析室の技師に元高校球児がいて、一緒に選抜の話をしたり、ライオンズのTシャツを着てL-CAPを受けていたら「甥っ子がライオンズファン」という技師の方に声をかけられたり、これはこれで楽しかったです。

 

そんなL-CAPが続いていた24日、カテーテルが血の凝固により詰まったのです。

楽な治療で終わりと思っていたら …一筋縄にはいかないな。

 

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絵画展へ行ってきました

先日、ジャケットのイラストでもお世話になっているイラストレーター(画家?)の長浦さんの個展へ行ってきました。

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写真撮影OKとのことだったので、展示作品の一部を撮影。

 

ジャケットイラストの時は油彩だったのだけど、最近は色鉛筆での作品制作に注力されているご様子で、写真の作品も色鉛筆。サイズも結構大きいんですよ。写真だと今ひとつサイズ感が分からないけども。サイズの分かる何かを一緒に写せば良かったかな。

 

イラスト関連の情報がさっぱりなのだけど、最近はパソコンを使ってイラストを書く方も少なくなく、画材なんかも機械で再現できるとかなんとか。ただ、そんな中でも長浦さんはパソコンを使わず、紙に色鉛筆で書き込むというアナログな制作スタイルだそうです。

 

パソコンのディスプレイや印刷物として見るなら、できてしまえば同じなのかなと思ったりもするのですけど、実際に描かれた展示物として見ると、ザラザラとした質感や色の混じり具合なのが垣間みえて面白いですね。

 

最近は、色鉛筆の講座を開いて先生としても活躍されています。

 

教室では画材から教えてくれるそうなので、興味のある方は覗いてみてはいかがでしょうか。

www.chrono-gate.com

 

今年の展示会は今回のものでとりあえず終了とのこと。

教室の方が忙しくて作品制作はあまりやってないのかなあと思っていたのだけど、どうもそちらに取り組みたいというお話だったので、個人的には嬉しく感じました。

 

私は音楽、彼は絵画。

ジャンルの違う人と創作の話をするのは、楽しいことです。

 

お会いするのは入院時のお見舞い以来でしたが、今回も楽しくお話ができ、自分も音楽制作がんばろうと帰路に着いたのでした。

 

好きなことを思い切りできるという幸せ。

首に注射するという恐怖

常に小腹の空いていた3月15日。

エレンタールを飲みつつ、このままお腹の調子が戻れば退院かなあと思っていました。

 

そんな、のんびりと読書していたところへ主治医が颯爽と現れて言うのです。

 

「明日からL-CAPやりたいから、午後にでも首にカテーテル入れさせて。で、首は色々とあるから、この書類に一筆書いて」

 

L-CAP?首にカテーテル?何それ?

 

詳しく聞いてみるとステロイドだけだと治療効果が今ひとつなので、会議でL-CAPもやろうとなったらしい。そう、治療方針は週一の会議で色々な先生が集まって議論しているのだ。頼もしいではないか。

 

で、そのL-CAP、白血球除去療法と言う治療らしいのだけど、名前の通りのもので血液を一度外へ出して、綺麗にして戻すというものらしく、透析室で行うものだそうな。透析とは違うけど、まあ似たようなものだとか。

 

その為、血液を循環させる管を入れる必要があるのだけど、L-CAPは10回必要らしく、その度に管を入れるのは大変なので、首に蓋つきの管を入れて、治療の時は、血液を浄化させるだけで済むようにしましょう、と言うわけですな。

 

首に注射なんてしたことある?

 

腕や股、尻にはあるけど首はないので、まあ怖い。

しかも一筆書かされるということは、そういう危険もあるのだ。

おまけに、血液循環用の管なので、通常の注射より太く、看護師さんが言うには死ぬほど痛いらしい。注射をするために注射をするそうだが、看護師さんが病人をビビらせるって何よ?

 

午後2時、処置室へ移動。

 

菌の類が入ってはいけない、ということで、先生たちは手術着のような完全防護で、私も首のところに、処置する部分だけが空いたシートを被せられ、上半身裸。念入りに消毒をされた上で、エコーをかけられ準備されます。

 

処置部分に麻酔注射を二、三発打たれたので、本命のカテーテル注射の痛みはそれほどでもなかったのですが、処置中、恐怖から手の震えが止まりませんでした。ついでに言うと、シートのおかげでちょっと息苦しい。

 

処置時間は30分くらいかな、首にカテーテルを植えつけられて、簡単に取れないよう縫われたため、常に首を引っ張られているような状態です。麻酔が切れるとズキンズキンと痛く、首に力を入れたり、水を飲んだりしても痛い。

 

先生や看護師さんは、「そんなに首を傾げなくても普通にして大丈夫だよ」と言うのだけど、私だって好きで首を傾げているわけじゃないのだ。そうなっちゃうのだよ。この頃、体重も50kg切りそうだったし、首を傾げてヨロヨロ歩く私を見て、なんだか痛々しいと看護師さんに言われたものだ。

 

その夜、怖い夢を見ました。

 

首と左腕を鎖で繋がれて牢屋に入れられる夢。

そこでおかしな生き物をけしかけられるところで目が覚めたのだけど、目が覚める寸前、何か柔らかなものに触れた気がしたんですよね。看護師さんがうなされている自分を起こしてくれたのかな、とも思ったんですけど、いないし。結局よく分からない。

ちなみに、左腕の鎖は点滴ですね。

 

3月16日からL-CAPが始まります。

 

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モニター用ヘッドフォンを購入した

先日、新しくモニター用のヘッドフォンを購入しました。 

 購入したのは、こちらのAKG K275というもの。

 

最初に勧められたということもあり、ずっとAKGのヘッドフォンを使っています。

今まで使っていたのがAKG K271STUDIOというもので、かれこれ10年以上使っていたのですが、流石にくたびれてきたし、時々音が怪しいので、思い切って買い換えることにしたわけです。まあ、匠の方々はヘッドフォンは消耗品ということで、もっと頻繁に買い換えるらしいですけど、凡人はこんなものです。言っても高価ですからね。

 

当初は二択でした。

 

今まで使ってきたものの後継機である、AKG K271MK2。

もう一つは、スタジオ定番と言われるSONY MDR-CD900ST

 

実を言うと、スタジオ定番のものって使ったことがなくて、最初に勧められた時も選ばなかったんですよね。日本のスタジオ標準って言われてもなあ、なんて思ったような気がします。

 

とはいえ、今回買い換えるにあたって鞍替えしてみるのも面白そうだと感じたので、仕事場の音響さんに相談してみた次第です。定番って言われるけど、実際どうなの?と。ちなみに、音響技師の資格ってのがあって(私は知らなかった)、彼はその免状を持ってました。

 

曰く「SONYは部品の当たり外れが結構あるし、最近は特に技術的にもよろしくないよ。選ぶならAKGがいいよ」

 

…なるほど。

何だかんだ言っても世界的に使われているメーカーですし、信頼性という意味でもAKGがいいのかな。もう技術力の日本という時代でもないですし。

 

貴重なご意見と今まで使い慣れていることも手伝って、今回もAKGにしようと思ったところ、よくよく調べてみると、この後継機の他に先日新型が発売されたとのことでした。

www.soundhouse.co.jp

いくつかグレードの違いがあって少し迷ったのですが、また長くお付き合いすることになるので、一番良いものK275を選びました。

 

その昔、購入したばかりのヘッドフォンをエージングしてました。

エージングというのは、何時間か音を出してハードを馴染ませる作業のことで、例えるなら購入したグラブにオイルを塗って馴染ませてから使う、みたいなことですかね。…分かりにくいか?

 

使ってきたK271 STUDIOも、購入した時は少々音が詰まっているように感じ、エージングというのも知らなかった当時は、失敗したかな、と思ったものです。ただ、しばらく聴いていると音が開けてきて、同じCDなのに今まで聞こえなかった音もよく聞こえるようになって感動したことを覚えています。

 

「また今回もエージングしないといけないかなあ、面倒だなあ」と思って調べてみると、どうやらエージングに効果があるかどうかというのは色々と意見が分かれる所のようです。効果があると思う人もいれば、ないという人もいる。

 

個人的には、聴いていれば良くなるのだから、効果があってもなくてもどちらでもいいかな。今回購入したK275は最初から良い音でした。詰まった感じもなく、ね。

もしかしたら、当時は初めてのモニターヘッドフォンだったので、耳が慣れていないだけだったのかもしれない。

 

音響関係は求めていくとキリがないので、自分に必要なところまであれば良いのですが、少しでも音楽に興味があったら、一度スタジオモニターヘッドフォン(プロ用)を買ってみると面白いですよ。同じ音楽でも今まで聞こえなかった音が聞こえてびっくりするから。

青リンゴばかり

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3月8日から始まったステロイド治療。

 

危ないクスリなので、朝と昼に分けてキメていると、全身の関節・筋肉痛もほぼなくなり、単に”お腹を下している状態”が続いていました。食事はなし。

 

一応、点滴に糖分の多いものが含まれているので、口の中が黒飴を舐めた後のような感じで何となく甘いのだけど、それ以上にトイレの回数が増えますね。クスリの時以外は水も飲まないのに。

 

ある意味では安定した状態だった3月の中頃。

流石に点滴だけだと栄養がキツイということになり、エレンタールという栄養剤を処方されることになりました。

 

そう、入院前日に処方されたけど、どこの薬局にもなかったアレ。

 

流石に病院には常備されていたようで、滞ることなく朝と夜に飲むことになりました。この時期の私の食事といえばこのエレンタールでしたね。

 

エレンタールは粉末状の栄養剤で、水に溶かして飲むものです。丁度プロテインみたいな感じです。で、味がない。そのため、”フレーバー”という、言ってみれば”味”の粉を混ぜて飲むわけですが、数日分のそれが全部”青リンゴ味”でした。何故だ?

 

入院前の処方箋に色々な味が書かれていたので、なぜこんなにも青リンゴを推すのかちょっと分かりませんでした。色々混ぜてくれたらいいのにって思うでしょ?

 

この辺、特に腹を立てているというわけじゃないんですけど、冗談半分で看護師さんに話していたら色々と手を回してくれて、色々な味を楽しむことができました。病院にもない味はあったけど、試した中では、グレープフルーツ味とヨーグルト味が飲みやすいです。さっぱり梅味もいいですね。

 

結局、味がないとは言え、飲んだ後にはクスリのような苦味があるので、グレープフルーツやヨーグルトの苦味、酸味がそれを消してくれるんですね。だから相性がいい。逆にオレンジやパイナップル、コーヒー味は今ひとつでした。

 

この頃の私の主治医は毎日来るわけでなく、時々風のように現れて、忙しそうに去っていく先生だったので、なぜ青リンゴばかりなのか尋ねられなかったのだけど、その後に尋ねてみると、「青リンゴが飲みやすいという患者が多かったから」という理由でした。

 

なるほど。確かに飲みやすかった。

でも、食事のない身としては、色々混ぜても欲しかった。

 

そして、このエレンタールは、始まった頃こそ朝と夜だけだったけど、その後、朝、昼、晩と本当に食事のように飲むことになるのでした。本当の食事が始まるまで。

 

もし、今後エレンタールを飲む機会があったら色々なフレーバーをお楽しみください。個人的にはコンソメ味ってのを飲んでみたいなあ。

 

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リツイートといいね

発信する回数は少ないけど、Twitterで何かを呟くと”いいね”やリツイートを頂くことがあります。大した含蓄もなく、しょうもない呟きを自分のタイムラインに乗せてくださるのだから、ありがたいと思うと同時になんだか申し訳ない気分にもなります。

 

そんな風に頂いてばかりなので、私もお返ししないといかんかなあ、と思ったりするのだけど、”いいね”ボタンを「いいね」と思って押すことにちょっとした抵抗があるんですよね。

 

その昔、”いいね”は”お気に入り”でした。ハートマークでもなかった。

 

なので、「この呟きはいいね。自分のフォロワーにも見て欲しいな」と思うものはリツイートして、あとでこの呟きをまた見たい、と思うものは”お気に入り”(現いいね)なんですね。

 

いつの頃からか、名前が”お気に入り”から”いいね”に変わって、この住み分けが曖昧になったような気がします。

 

今のユーザさんには「この人はこんなに”いいね”があるから、自分の呟きにも共感してくれる暖かい人かも」なんて見方をしている人がいるかもしれないし、そういう人から見れば”いいね”の少ない私などは酷く冷たい人に見えるかもしれない。

 

”いいね”に登録したものは時々見返して、懐かしんだり、感心したりしています。

 

当時はやりにくかった、コメントをつけたリツイートがしやすくなっているので、いいものは無言でいいねをせず、簡単なコメントをつけて自分なりのいいね(リツイート)をしたいなあと思うのでした。

難病申請をしよう

前回は胃カメラで終わった入院記録。

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話は前後しますが、入院当日に主治医から挨拶を受け、その際にすぐに難病申請をして欲しい、と言われました。

 

1回目の大腸カメラ検査時に、難病だとは言われたけど、そういう制度があることを知りませんでした。と、言うか難病だと知らされた段階では、文字通り難しい病気何だろうなあ、でも流石に入院すれば治るだろうし、命に関わるものじゃないだろうと、割と楽観視していたのですな。歩けないほど全身が痛いのに。

 

主治医に治療のステップを説明され、難病申請をしないと初期段階の治療はともかく、中盤以降の高額医療を受けられないと言う話になって初めて、自分が相当酷い状態なのだと感じたのです。

 

難病申請。

 

この申請が通ると、一月に決められた額以上の医療費を払わなくてよくなる上に、2割負担になります。私の場合は、一月の医療費が20,000円を超えたら以降、無料になるわけですが、超えなかったとしても、毎月そんなお金を払い続けるのはしんどいと思うんですよね。はっきり言って高額医療どころじゃない。死ななかったとしても、困窮するんじゃないか?

 

と、思ったら福祉手当という制度もあるんです。

 

こちらも審査が通れば一月に一定のお金を医療費としていただける。

 

先日、無事にどちらもパスできたので、医療費が全て相殺されて無料になるわけじゃないけど、大分軽減されることになりそうですし、体調をきちんと整えて生きていけば、プラスになるかもしれないではないか?

 

とはいえ、こういう風に設定されているということは、つまりそういうことな訳で、今は体調が安定しているけど、入院当時の辛い時期は、やっぱり退院後も心配ではありました。

 

ちなみに、申請はいくつも書類を集めたり書いたりしないといけないので、結構面倒です。ただ、保健センターの方はすっごい親切で、入院中の電話連絡も滞ることなくスムーズでした。「難病申請したいんです」と伝えたら「潰瘍性大腸炎ですか?」と返ってきたのがおかしかったです。難病申請といえばこの病なの?

 

難病に罹る人も少ないと思いますけど、健康な方でも私のように突発的に発症するケースもあるので、保健センターの位置や連絡先だけども知っておくといいかもしれないですよ。

 

そう、次はあなたかもしれない。

 

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