誰かさんの不思議

音楽活動の合間に感じる不思議なことを雑談しています。

#15 チップチューンと私【ファイナルラップ】

ファミコン時代の好きだった曲を思い出して綴るチップチューンなお話。15回目はナムコファイナルラップ

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一人で遊ぶ場合、確か15戦くらい勝てば終わりだったような気がするのですが、私は世界3位で負けてしまったので、最後まで勝てばどうなるのか知りません。

 

このゲームでは、レース前に与えられたポイントを”グリップ”、”エンジン”、”ニトロ”の3つに振り分けて臨みます。ニトロというのはいわゆるターボのことで、ここにポイントを割り振るとターボ使用時間が長くなるというわけです。

 

当時、コンピュータと戦う際は全てエンジンに割り振っていました。

 

グリップが甘くなっても、きちんと加減速すれば曲がれるし、ニトロは結局一時凌ぎでしかない。もしこれが、最高速度と加速度というパラメータだったら悩んだと思うけど、なんだかんだ地力の強さがものを言うはずだ、というわけです。

 

でも、このゲームで面白いのは人間との対戦です。

 

車体で相手をブロックするとか、実際には考えられないような手を使って、時には遠心力で相手をコース外へ押し出して看板に当てたり、結構エグいことをしていた記憶がありますが、特に記憶に残っているのが、”負けている相手のスピードが上がる”ということ。

 

どこかで聞いた話なのですが、常に競合いとなりゲームが白熱するように作ったのだとか。私、ナムコのこういうところが昔から大好きです。同社のレースゲームにリッジレーサーという作品もあって、これも私は好きなのですけど、あんなにリアルな描画ができても、シミュレータではなく、ゲームとしてどうすれば面白くなるのかを常に考えている、というスタッフのインタビュー記事を読んだことがあります。

 

負けている方がスピードアップする、なんて普通はあり得ません。勝っている方からすれば「ずるい」となるでしょう。でも、追い越された瞬間に後ろの車がスピードアップする。遊ぶ人を楽しませようという粋が感じられませんか?

 

ちなみに、この時期、ナムコに電話したことがあります。

 

「コース外に置かれている看板がある時からずっとnamcoになるんですけど何故ですか?」と。

 

今思えば、別に尋ねる必要なんてないことだけど、当時は怖いもの知らずというか好奇心があったのだね。ちなみに電話に出てくれた方も分かりませんでした。「プログラマーが遊びで入れたのかも」なんて呟いていたような気がしますが、私が更にナムコを好きになったのが、「もし分かったら教えてね」というお返事でした。

 

それから看板がnamcoになる条件を調べるため遊びまくるわけです。

もちろん、条件が分かったので電話してお伝えしました。

当時のお兄さん、小学生のつまらない話に付き合っていただきありがとうございました。

その後、暑中見舞いのステッカーが届いたのだけど、あれは一体何だったんだろう?住所を教えてはいないような気がするけど…アンケートハガキを送ったからかな?

 

音楽の話をするつもりが、大分流れてしまった。

 

レース中のBGMはいくつかの中から選べるようになっていて、私は二曲目が好きでした。ただ、本当にカッコいいのは、レース準備中の曲とゲームオーバーの曲。バッキングしているフレーズがどう聴いてもファミコンの音じゃないんです。どうも特殊なチップを使っているようですが、まあとにかくカッコいいんですよね。これ以上にレースゲームにマッチした音色は聴いたことがないです。

 

たくさんの思い出が詰まったファイナルラップ

本当に懐かしい夏の思い出でした。