誰かさんの不思議

音楽活動の合間に感じる不思議なことを雑談しています。

音楽を担当したゲーム”リーメベルタ・ノア”がリリースされます

昨日に引き続き、8月12日にコミックマーケット96で頒布されるゲーム作品”リーメベルタ・ノア〜古の遺産と封じられた塔の魔獣〜”の音楽を制作しました。

PVはこちら。

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ゲームジャンルはシミュレーションRPG

本作は二作目ですので、まずは一作目を遊んでみてもいいかもしれないですね。

 

こちらが一作目。音楽は私ではありませんけども。

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楽曲制作のご依頼を頂いたのは、2016年5月。

全く何の前触れもなく、突然メール頂いたのでちょっと驚きでしたが、驚いたのは前触れがなかったことではありませんでした。

 

実は、その数日前に一作目のPVを見ておりまして、曲調や作品の雰囲気に興味を持っていたのです。そのうちに営業をかけてみようかなあとメモしておいた矢先、向こうから依頼が来たので驚いたわけなんですね。

 

ただ、ご依頼の内容を伺ってみると、ファンタジー作品ではあるけど、一作目のような雰囲気ではなくて、どことなくテクノロジーがあるような世界のお話でした。

 

そんなわけで、残念というほどでもないけど、少し気持ちを切り替えて臨んだ記憶があります。

 

音楽のスタイルとしてはファンタジックな要素を盛り込みつつ、シンセサイザーを多用したエレクトロニカ。アコースティック楽器のアプローチもあるけど、基本的にはシンセサイザーの音楽ですね。そういう意味では、一作目とだいぶ毛色が違うんじゃないかな、と思います。ゲーム製作者さんの狙いと合致していればいいのですけど。

 

また、この頃から音楽的に挑戦していることがあって、アンサンブルが少し変わってきているはず。主に和声と楽器の話なんですけど、この後にリリースした11thアルバムManaなんかでは、少し発展しているかな。

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とにかく、ここでは音楽の話しかできないけど、完成したゲーム作品を是非遊んでみて欲しいです。数年かかっている結晶を堪能して欲しい。

 

ゲームの制作は、想像するよりはるかに大変なことなのだろうと思います。

 

プログラムはもちろん、データの制作や調整。遊んでみてバランスも整えないといけない。気が遠くなりそうです。

 

私は頂いた資料を元に、遊んでくれるユーザさんを想像してBGMを作ることしかできないので、こんな風にゲームを一から作り上げる技術や精神力に脱帽です。本当に素晴らしいとしか言えない。

 

そんな制作スタッフに今回加えていただき、NEXT-SOFT+さんには本当に感謝しています。ありがとうございます。そして、制作お疲れ様でした。

制作が終了して一休み、リフレッシュ中かな、とは思いますが、また次回作などでご一緒する機会があると、とてもとても嬉しいです。

 

その時は、自分の音楽も、もっともっとレベルアップして、尽力できればと思います。

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音楽を担当したゲーム”札幌駅2019”がリリースされます

8月12日、コミックマーケット96で頒布されるゲーム”札幌駅2019”の音楽を制作しました。

PVも兼ねた遊び方の動画はこちら。

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ジャンルでいうと、パズルゲームでしょうか。

私のようなNゲージプラレールが好きな人なんかには、ただただ眺めているだけでも楽しいのだけど、列車にそれほど興味のない方には届きにくいかもしれません。でも、お時間あれば、ちょっとだけ覗いてみて欲しいなあ。

 

余談だけど、音楽やっている人の中には鉄道ファンって多いらしいですね。20代の頃仕事で一緒になったキーボード奏者がそんな話をしていて、そんな彼も鉄道ファンだった。どこか通じるものがあるのかもしれない。

 

話を戻して。

 

今作では二曲、オープニングとエンディングを制作しました。

そんな訳で提供曲数は少ないのですけど、ステージBGMは全編の音楽を担当した前作のBGMを利用しているので、作品全体の音楽を担当していることになります。

 

時間に応じて、曲が変わっていくので朝から夜まで駅舎での一日を楽しんでもらえたらいいなあ、なんて思います。個人的には深夜のBGMが気に入ってます。なんかこう、夜、街の灯りはあるけど、いるのは自分一人、という何とも言えないイメージなんですね。

 

今回のご依頼、頂いた時はお引き受けできないかもしれないと思ってました。

 

1月下旬から体調を崩して、3月丸々入院。4月の半分を不運な脳梗塞で死にかけたので、退院直後のご依頼に果たして応えられるのかなと思った訳です。完治しない病気を抱えることになった不安もありました。

 

ただ、楽曲を気に入っていただき、ご依頼くださっているわけですし、なんとか応えたいな、と思い、詳しくお話を聞いてみるとオープニングとエンディングのみだったので、お引き受けできたのでした。(病み上がりだから気を遣ってくれたのかな?)

 

ゲームのシステムとしては前作とそれほど変わらないけど、鉄道の種類が増えたりして難しくなったと聞きます。自分のイメージだとロードランナーからチャンピオンシップロードランナーになった感じですかね。分かりにくい例えかな。

 

以下のページで詳しいソフトの紹介をしています。

www.yos.ne.jp

 

前作”札幌駅1980”はダウンロード版の取り扱いもあるようですので、どうか気軽に遊んでみてください。

www.vector.co.jp

 

これをきっかけに鉄道好きが増えたらいいな。

 

最後になりましたが、ご依頼頂いたてんぽくさんに感謝します。前作に続きお声がけいただきありがとうございました。学生の頃に毎日見ていたTV番組”世界の車窓から”が好きで、鉄道にまつわる音楽制作も憧れの一つでした。

 

このゲームで遊んだ方にも、そんな鉄道ファンの気持ちが伝わればいいなって思います。

 

よろしくお願いします。

大腸カメラ三度

前回はL-CAP失敗の話でした。 

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二度目の首注射とカテーテルは3月30日の午前中に行われ、午後にはL-CAPという流れでした。一度目は怖くて震えてたくらいだったけど、二度目は慣れたものでサクサクでしたね。打ち込んだばかりは首を傾げていないと辛かったけど、数時間で慣れたし。もちろんL-CAPもすんなり済んだ。

 

と、これは30日の話なのだけど、実は28日に三度目(入院してからは二度目)の大腸カメラ検査がありました。

 

この時点では普通に歩けたし、どこかが痛いわけでもなく、単にお腹を下しているだけだったので、わざわざ中を見る必要なんてないんじゃないかなあ、と思っていたのだけど、病院側としては、ひどい状態しか見ていないので、やっぱり確認したいのだとか。

 

うーん、炎症が治ってから大腸カメラを入れたことがないのだけど、やっぱり痛いのだろうか?胃カメラは問題ないのに痛かったから、やっぱりそれなりの苦痛はあるのだろうなあ、いやだなあ。

 

しかし、私に拒否権はないので、書面にサイン。

前回と違って歩けるので、午前中にモビプレップ(下剤)で腸を空っぽにして検査室へ。何だかんだ言って、それほどたくさん食べてもいないし、もう慣れたものですよ。下剤パーティーにはね。

 

今回の検査で初めて知ったのだけど、腸の動きを抑制する注射を肩にしました。確かに注射なんだけど、全然痛くない。もう注射しまくってその辺りが麻痺してきたのかもしれない。

 

・・・。

 

痛くない!

これが驚くほど痛くないんですよ。

確かに腸の中に妙な違和感はあるんですけど、全く痛くなく、あまりの落差にちょっと笑ってしまいました。検査の先生がちょっと訝しんでいたな。

 

結局30分程度で終了し、自分で検査着を着替え、歩いて病室へ戻りました。

健康(?)だとこんなにも痛くないのだね。胃カメラの方が数倍辛い。

 

結果としては治りかけのようでした。

ところどころに炎症が治った後がある状態で、まだお腹を下しているのは、完調していないからなんじゃないか、とのこと。

 

そして、この時でしたかね。具体的な退院日が見えてきたのは。

 

血糖値や採血による検査は続けるけど、今のL-CAPが済んだら退院してもよい、とのことで、何ならL-CAPが終わった当日にも退院できるというお話でした。

 

カテーテルが詰まって一時はどうなることかと思ったけど、首にもう一度注射することで解消できるし、その治療自体は苦痛でも何でもないので、いよいよゴールが見えてきたわけです。

 

4月9日。

 

この日に10回目のL-CAPを受けて、そのまま退院するつもりでいたのです…。

 

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エアコンのない生活

私の家にはエアコンがありません。

 

天気予報などを見聞きすると、この時期にはよく耳にしますね。

熱中症には十分注意してください。適切に冷房などを使うようにしましょう」

 

仕事仲間からも「エアコンがなくてよく平気だね」などと言われるけど、夏は暑さを楽しむのが粋じゃないですかね。それに、暑いと言っても家の中がサウナのようになっているわけじゃないし、色々と工夫をすれば涼はとれると思うんですよね。

 

家中の窓を開けて、長時間あたっても疲れないDC扇風機を使いつつ、濡れると冷たくなるタオルを首に巻いてこまめに水分補給をする。寝るときは竹のシーツと氷枕を使っているので、暑くて寝られないなんてこともないし。

 

別に医学的な根拠もないけど、常に空調の効いた部屋にいると汗をかく機能がおかしくなるんじゃないかと思うですよね。暑い時に汗をかいて体温を下げることができなくなる方がよろしくないんじゃないかと思うわけです。もちろん、我慢した挙句、熱中症で倒れるのもよくないけど、そこは我慢せずに、調子を伺いつつちょっとだるくなったら休めばいい。

 

と言っても、暑さが苦手な人、寒さが苦手な人、色々いると思うので、そこは無理せず体調を伺いつつコンディションを作ればいいかなと思います。エアコンのない生活を推奨するわけじゃないですからね。

 

梅雨が明けたら一気に夏本番ということで体調を崩しがちかと思いますけど、無理せず暑さを楽しめたらいいよね。

 

明日は風鈴を出すことにしよう。南部鉄器の風鈴でいい音がするんだわ。

入院時に最もキツかった治療

前回はどうにかこうにかL-CAPが行えた、という話。

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3月28日、今度はスムーズに治療ができるのかと不安いっぱいで臨みました。

前回は、主治医自らカテーテル注射を行なっていたのですが、今回は別の方。上手い下手はあるのかもしれないけど、前回の主治医も一回失敗しているし、もうどうにでもなれ、という腹を括った感じでした。

 

ちなみに、前回は30分前に貼った麻酔シールも今度はきちんと2時間前に貼って万全です。

 

そして、いざ注射。

 

麻酔していても痛いものは痛い。前回と比べてどうかというと今ひとつ判然としません。前回は、30分前ということで、技師の方が麻酔の軟膏を塗ってくれたから、意外と2時間前に貼った状態と変わらなかったのかもしれない。ただ、不安通り血流がとれない。

 

注射の時、刺すところ見ていると余計に痛いので、私は見ていないのだけど、両腕に2発ずつ打ちました。このカテーテル注射、注射自体の痛みもさることながら、血流を探すためなのか何なのか、打ち込んでからグリグリやってるようなんですよね。それがまた死ぬほど痛い。特に4発目は麻酔が弱くなっていたのか何なのか、左腕が抉られるようで、悲鳴こそあげなかったものの、体の痙攣が止まりませんでした。

 

結局、血流がとれず、前回同様脱水症状に陥りそうになったため中止。この日はL-CAP治療が受けられませんでした。ただ変な汗をかきに来ただけでしたね。この年で根性トレーニングはしたくなかったな。

 

透析室の先生曰く。

 

「血管が細くて上手く血流がとれないので、今回は中止だけど、次回も同様のことになるかもしれない。主治医と相談して欲しい。方法としては3つ。一つは次回も末端でトライする方法。二つ目はもう一度首にカテーテル注射を打つ方法。三つ目は足の付け根にカテーテル注射を打つ方法」

 

これを聞いて、私は首注射即決でした。

 

成功するかどうか分からない末端に残りの回数を賭けるのはゴメンだし、足の付け根にするのは用を足す時など面倒くさいし、歩きにくくもなりそう。何より経験がない。

 

と、いうわけで1日を無駄にしてしまったのだけど、3月30日に再度首にカテーテル注射をすることになったのでした。

 

はっきり言って、この注射が今回の入院で一番キツかったです。炎症時の大腸カメラと双璧ですな。これから透析とかL-CAPを受ける方で血管に自信がないなら迷わず、首をオススメしたい。最初はキツイけど、一度で済むので。

 

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今度は腕から

3月25日、いよいよ食事が始まったという話に続いて、詰まったカテーテルの話。

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この病では、元々カテーテルが詰まりやすくなるそうで、毎日のようにぺパリン(だったと思う)という薬剤をカテーテルに注入します。このぺパリンの注入は痛みがないです。それどころか何も感じないくらい。この頃から採血も首から行なっていたのですけど、それも痛くない。

 

点滴の場合も針をさしっぱなしにして、薬剤を変えたりするわけですけど、その際は、血液と同じ塩分濃度の水を注入し、入り口を消毒した上で行っていました。この注入の際は、痛いというわけじゃないけど、冷たい水がググーっと入ってくる何ともいえない感じがあって、あんまり好きではなかったですね。

 

カテーテルが詰まった時点で、L-CAPは残り6回。

 

また首に注射するのは嫌だなあと思っていたら、主治医が曰く「首はリスクもあるし、残りは末端でやるから」とのこと。

 

末端って何?

 

どうしてそういうのか分からないけど、腕から行うとのことでした。

 

麻酔をして首に打ち込んだものを今度は腕ですか。入院してからは右腕から採血できないくらい弱っているのだけど大丈夫なのかなあと思っていたところ、大きめの絆創膏(のようなシール)を渡されます。

 

「これが麻酔」

 

?どういうこと?

 

どうやらこのシールを貼っておくと、その部位に麻酔がかかるらしいのだ。これからはL-CAP毎に毎回”死ぬほど痛いカテーテル注射”をするので、麻酔が注射でないのはありがたいけど、本当にこんなもので麻酔がかかるのかと不安でした。

 

治療の30分前に貼るよう指示されて貼っておくと、確かにその時間には貼っておいた部位が熱を持った感じになります。ただ、透析室の人に「30分前に貼ったけど、こんなもので麻酔がかかるの?」と話してみたところ、30分前は遅いとの返事が。貼って2時間(だったかな?)くらいに麻酔効果が最大になるのだとか。

 

おいおい、それじゃまだ効き始めってところじゃないか。

 

そこへ主治医が遅れ気味に現れて早速カテーテル注射。

 

それはそれは痛いです。こんな針を入れるよ、ということで注射の前に見せてもらったのですけど、針の中の空洞が見えるくらい太い針(もはや針とはいえないのでは?)を注射するのだけど、変な汗が出るくらい痛いし、案の定血流がうまく取れず、何度か刺し直す始末。おまけに、注射するのは両腕なのだね。

 

シールを両腕に貼ってはいたけど、片方で血流を取れなかった時のための予備かなと思っていたので、とても驚いた記憶があります。半笑いで。

 

この痛みの中、機械がピーピーいってました。多分エラーなのでしょう。技師の方々も上手く血流が取れない、安定しないということを漏らしていました。

 

痛みに耐えること、約2時間。透析室の予約時間をたっぷり使って何とか治療を終えることができたけど、軽く脱水しかけて疲労困憊でした。これが後5回あるのか…。

 

これが3月26日で、次回は3月28日。

 

今回は何とか終えたけど、血流が上手くいかなかったらどうなるんだろう?と思っていたらそれが現実になるのでした。

 

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それぞれのファンタジー

現在、ご依頼をいただいてゲーム作品の音楽を作っています。

 

ファンタジックな世界の元、オーケストラの楽器を主体にしつつ、どちらかというとポップな音楽に仕上げているわけですが、ファンタジーといっても様々だなあって思います。

 

自分が想像するファンタジーっていうと、世界が全体的に貧しいというか、色々なものがくたびれているというか、文化的に色あせているイメージがあって、音楽でそういったものを表現しようとすると、使える楽器も制限されてくるかな、と考えたりします。

 

その世界の楽器、あるいはその世界の人々が耳にするであろう楽器を使った方が、世界に寄り添えるかなと思うわけです。

 

例えば、”色”。

 

イラストレーターさんに聞いた話ですが、今は色彩豊かに絵を描くことができるけど、昔は色そのものを作ることが難しく、とりわけ青という色は高価な材料を必要とするため、多く使うことができなかった、のだとか。

 

なので、ファンタジーのイラストなどでこういった色を人工物へふんだんに使っているのを見ると、自分が想像するファンタジーと、この方の想像するファンタジーは違うんだなあ、と感じるのです。

 

もちろんどちらが良いとか悪いとかの話ではありません。

多分、視点の違いなのだろうと思います。

 

その世界を別の世界から見た人であるか、その世界にいる人であるか。

自分の場合は、後者なのだろうな、と。

 

ファンタジー世界の音楽制作依頼をいただいた際は、自分のスタイルを織り交ぜつつ、クライアントさんのご意見を尊重してファンタジーな音楽を作るようにしていますが、いつか自分の考えるファンタジーな音楽を泥臭く作れる機会があったらいいなあ、なんて思うのでした。