年末に向けて
先日、ゲーム音楽制作のご依頼を頂きました。
コツコツと創作をしてはいるものの、側から見ると何もしていないようにも見えるので、こうして声をかけていただけるのは大変ありがたいです。
ジャンルはパズル、になるのでしょうか。
ゲームのテンポを知るために動画を拝見したのですが、理屈は分かるもののちょっと難しそうだなあという印象でした。ただ、動画を見ただけですし、きちんと遊び方が分かればそうでもないのかも。
聞くところによると、年末にリリースしたい、とのこと。
割とタイトではあるのだけど、作品のテーマは私の好きなジャンルですし、私のこれまでの曲を聴いていただいた上で、ほぼおまかせいただけるので楽しく作りたいなと思います。
年末に向けて、11thアルバムの制作と今回のゲーム音楽制作、もう一件先行して1曲ご依頼があったのですが、こちらはラフがパスしたのでこれからボーカルのための譜面作成。
少々バタバタしてきましたけど、どれも良い作品になるよう頑張ります。
宣伝も頑張りたいけど…難しい。
#8 チップチューンと私【デッドゾーン】
ファミコン時代の好きだった曲を思い出して綴るチップチューンなお話。8回目はサン電子のデッドゾーン。
テキストを読んでコマンドを選び、物語を進めていく、いわゆるアドベンチャーゲームです。一応、音楽が好きという体でお話をしていますけど、本作品はタイトルとミニゲーム、エンディングでしか曲が流れません。それでも今回取り上げたのは、私が初めてエンドまでたどり着いたAVGであり、エンディングに感動したからなんです。
舞台は遠い未来のスペースコロニー。
婚約者に呼ばれて来たはずなのに、主人公は何故か廃棄所で目が覚めます。
そこには婚約者へ贈ったロボットが捨てられていて、修理しつつ廃棄所を脱出し婚約者のところへ向かうのですが…というのがあらすじ。
今のゲームのような親切さはないし、取り立ててヒントもなければネットもない。友人同士であれこれ意見を出し合いながら進めて行くのですけど、まあコマンドも多くて難しいんですね。特に悩まされたのが英単語の入力でした。やっとローマ字を習う小学生にはキツいものがあります。
それでも、どうにかこうにかエンドを迎えるわけですが、ラストのロボットのセリフと演出に心打たれます。今となってはベタな展開かなとも思うんですけど、子供心には来るものがありました。
そしてスタッフロールで流れるエンディングテーマ。
ミニゲームで流れる曲の編曲版(あるいは逆か?)なんですが、物語を締めくくる暖かさを感じます。主人公たちの表示を”キャスト”として流すあたり、スタッフの皆さんは映画を意識されていたのかなと思います。
今の小学生の心を打つかどうか分かりませんが、自分たちで考えて問題を解決し、ゴールに辿り着く物語を体験できたのは貴重だったなと思います。特に当時は本を読まないタイプの人間でしたし。
思い出深いゲームです。
#7 チップチューンと私【ファンタジーゾーン】
ファミコン時代の好きだった曲を思い出して綴るチップチューンなお話。7回目はサン電子のファンタジーゾーン。オリジナルはセガだから、セガのファンタジーゾーンというべきかな。
横スクロールのSTGなんですけど、お金という概念があってこれを元に兵装を整えていくというものです。左右のスクロールも任意なので、何となくアドベンチャーゲームのような気がしないでもなく、当時はあまりSTGという感じがなく遊んでいました。ひたすらお金を貯めて武器買ってみたりとか。
どのステージのBGMも非常に良いです。コミカルポップでキャッチーで。当時、TV番組でも使われていたような気がします。(風雲たけし城だったかな)また、YK-2(古代さんのペンネームだったかな)先生がテンポを早くするとカントリーミュージックみたい、と言っていた、というのをベーマガで読んだ記憶があります。
ゲーム自体は小学生の自分には難しく、やっぱり最後までいけませんでしたけど、音楽だけは前述の通り耳に馴染みやすく、時を経た今も耳に残っています。
セガの作品ってマニア向けというか、何となくズレたところにあるようですけど、ファンタジーゾーンの他、ファミコンではないけど、アウトランやアフターバーナーなど素敵な音楽を聴かせてくれるゲームがたくさんありました。アウトランなんかは私がラテン音楽好きになるきっかけでしたし。
ファンタジーゾーンも今聴いてもポップ・ミュージックとしてとても良いです。
音源の限界を超える、とか、データ的に優れている、というのはよく分からないけど、個人的には、音楽を楽しもうとする時、そういうものってそれほど必要じゃないと思うんですよね。楽譜が読めないと音が聴こえないわけじゃない。
そういうことを感じさせず、言わず、難しいことを涼しい顔でこなし、ただただ素敵な音楽を聴かせられる。
そういう創作がクールですね。
”グリーンマイル”を観ました
仕事仲間の勧めで映画、”グリーンマイル”を観ました。
こちらが予告。
日本語字幕の入っているものもあったけど、こっちの方が作品の雰囲気が伝わるかな。
映画を観ると余韻に浸るというか、例えば悲しい映画を観た後はしばらく悲しい気分になって気力が萎えるので、できれば温かい気持ちになる作品とか、自分も頑張ろうと思えるような映画が観たいなあと思うわけです。
そんな話をして勧められた作品がこの”グリーンマイル”。
舞台は世界大恐慌時代の死刑囚収容所で、主人公はここの主任なのですが、ある日ここに大きな黒人男性が送られてきます。ここに送られてくるということは、つまり相応のことをしたからなのですが、主人公は、彼と過ごす内に冤罪なのではないかと疑問を抱くようになるのです。そして…。
時間にして180分ほどあるので、軽く観るにしては長いでしょうか。でも、観るに値する重厚な作品だと思います。残虐なシーンというわけではないけど、電気椅子のシーンは結構辛い。
私は映画について疎いので作品名すら知らなかったのですけど、当時は注目されたらしく、私が勧められた際も幅広い年代の方から「観といた方がいい」と言われました。みんな映画観てるんだねえ。
ただ、観てみると想像していた余韻ではなかったです。
暖かいシーンもあるし、心を動かされるシーンもあるし、良い作品ではあるのですけど、終わり方が切ない。悲しい終わり方をするわけじゃない(人によっては悲しいかも)のだけど、「良かった」という終わり方でもなく、善や悪というものについて考えさせられたりもするので、何かこう、「前を向いて行こう」という気持ちにならなかったんですね。
映画好きな方は、当然観ているだろう作品ですが、もし興味があればご覧になってみてください。長いけど、一人でじっくり観ることをお勧めします。
曲って何だろう
あれは映像作家さんとお話ししていた時だったか「楽器だけの音楽より歌物の方が人気あるんですよね」と私が言ったところ、「そんなの当たり前だろ」と返されたことがあります。
世界中の統計をとったわけじゃないから分からないけど、確かにセールスとしてはそんな傾向があるので、その時はとりあえず納得した一方で、どこか腑に落ちない感がありました。
どうして当たり前なんだろう?
人の声に安心感を覚えるから?
同じ音が続いても子音や母音が違うとバラエティ豊かに聴こえるから?
多くの人にとって、音楽(曲)とは何だろう。
以前、ラジオを聞いていた時、そこには水道橋博士さんが出演されていて、ある曲を勧めていたのですが、始終、詞の話をしていました。この詞のこういうところが良い、とか何とか。
それを聞いて「あぁ、この人にとって曲というのは詞のことであって、メロディーやハーモニー、リズムといったものは曲を評価する基準にはないのだな」と思ったのですが、今考えてみると、これって多くの人に言えることなのかなと。
聞くところによると言葉のない音楽を聴いて何かをイメージする、というのは割と特殊な能力らしいです。そのイメージが制作者の意図通りかどうかは関係なく。
こういう話を聞くと、多くの人は、音楽だけを聴いても何も感じることができないので、詞の内容からイメージを作り出している、もっと言うと音に合わせた文章を読んで音楽を楽しむという行為としているのかな、と思うわけです。
でもそれはそれでいいと思います。
音楽の楽しみ方なんて人それぞれ。
文章を読みながら音を聴いてもいいし、音を聴いて想像してもいい。
ただ、答えを知りたい人というか、自分で想像することを楽しみとしない人の方が世の中には多いのだろうな、と。
私に「当たり前」と返した人は、きっとそういうことを分かっていたんだろうな。
進捗ノート、始めました
こんなサービスを見かけたので始めてみました。
文字通り、制作進捗を書いていくものなんですが、スケジュール機能もあるもののそれほどビジネスライクでもなく、創作活動の一助に、というサービスのようです。
私はこちらで11thアルバムの制作進捗を記録していこうかなと思っています。
Twitterで創作進捗をつぶやいている方もいるかと思いますけど、フォローしているみんなが知りたい情報でもないだろうし、細々つぶやくのも煩わしいかと思いますので、アルバム制作の進捗に興味のある方はこちらを覗いてみてください。
こちらでは、「今日はこんなところを作った」というような細かいところやメモ、ちょっとしたアイデアを書いていく予定です。
本当はこういうものがなくてもきちんと作らないといけないんだろうけど、まあ、こういうものがあった方が張り合いも出るかな、と。
使い勝手が良ければ、他の創作でも使っていこうかと思います。
頑張ろう。
”清洲会議”を観ました
昼食時、仕事仲間と映画の話になり、その席で進められたので”清洲会議”を観てみました。
織田信長が本能寺の変で倒れ、その後の後継者を決める会議の模様をドラマにしたものなのですが、非常にコミカルに描かれています。
織田家の行く末(と言いつつ自分の力をどう誇示するか)を話し合う会談。想像だと割と殺伐としているといいますか、知略合戦になるんじゃないかと思うのだけど、三谷幸喜さんの本作ではそういう感じではないですね。
「ミステリが好き。映像だと古畑任三郎なんかよく観てた」という私に対しての勧めが本作でした。
なので、コミカルな中に駆け引きの妙が見られるんじゃないかとワクワクしていたのですけど、少々想像していた面白さとは違うものでした。会議の席上よりもそれ以前の根回しに重点があるようで、確かにそこには駆け引きがあるんですけども、席上でのやり取りを期待していた人間としては「会議はいつ始まるんだろう?」となってしまい、間延びしている印象だったわけです。
歴史上の清洲会議をご存知の方は、自分のような感想を抱かないのかもしれないですけど、ちょっと物足りなかったですかね。これはこれで面白いと思いますけど。
ただ、お市の方については勉強になりました。
浅井家に嫁いだ後、てっきり長政と自害したと思っていたのですが、清洲に戻ってきていたんですね。信長と長政はそれぞれ脱出させようとしたけど、お市の方はそれを拒んだ、という様子をドラマか何かで見たような気がするんですけど、人違いだったのかな。あるいはそれが脚色されたものだったか?
何はともあれ、DVDレンタル自体だいぶ久しぶりだったので、その辺も含めて楽しめました。旧作だったので安かったし、折角会員になったので、他の旧作も観てみようかなと思います。