昨日の続き。
SFCサウンドに断念したけど、そのままいつものように音楽を作ってもつまらないということで、チップチューンにトライすることにしました。でも、チップチューンて具体的にはどういうのだろう?
色々と調べて見ると家庭用ゲーム機の内蔵音源チップ、或はPCのそれで作られたものを総称して呼ぶらしく、実機で作ってこそ本物という見方もあるそうですね。
なるほど。個人的にはファミコンのBGMがチップチューンなのかと思っていたけど、PCの場合も含めるならPC98に内蔵されていたFM音源音楽もチップチューンに含まれるということになるのかな。
とは言え、流石に実機で作るのは難しいので、今回はそういう音の出るシンセを利用することにしました。
■Magical 8bit Plug
この界隈ではとても有名だそうです。
以前、少し遊びで使ったことがあるのですけど、本当に面白いくらいファミコンの音がします。ただ、音色自体はとてもファミコンだけど、発音数の制限といった実機特有の制約はないんですね。つまり、いくらでも音を積み重ねられるし、ステレオにだってできる。
チップチューンは実機、という向きがある一方でこういったピコピコ音にボーカルや楽器を混ぜたものをチップチューンとしてリリースしている方々もいるようです。個人的には、ファミコンの音やFM音源は音色自体独特なので、実機制限を設けなくてもチップチューンなんじゃないかと思うのだけど、ある程度の制限を設けないと単なるテクノミュージックになってしまいそうなので、あれこれ考えた結果ファミコンの仕様を守って作ることにしました。
- 同時に発音できるのは、疑似三角波1音、方形波2音、ノイズ1音、DPCM1音。
- 疑似三角波の音量は変更できない。
- DPCMは相応にサンプリングレートを落とす。
- パンポットはセンター(モノラル)。
- 残響効果などのエフェクタは使わない。
以上5つのルールを守ります。
今回調べて分かったのだけど、ファミコンって三角波(ポーっていう音、野球のフライに使われてたりする)の音量を変化させられないんですね。音程は変えられるみたいだけども。また、DPCMというものが標準装備されているそうで、例えばスパルタンXのかけ声とか、マリオ3のティンパニ(だったかな?)がこれを使っているそうな。ファミコン後期の作品ではドラムパートで使われていることもあったようで、よく聴いてみるとキャプテン翼2のドラムなんかこれみたい。
そのDPCM、ハードの能力のためサンプリングとはいってもクリアな音ではありません。そこで、こちらの記事を参考に質を落とすことにしました。
ファミコン用に質を落とすとノイズが入りますが、多分そのノイズとの相性がチップチューンには良いのでしょう。
紆余曲折あったけど、自分にとってのビデオゲームと言えば、真っ先にファミコンが上がるので、子供の頃を思い出しつつ、今の技術や知恵と合わせたファミコンサウンドを作ってみようと思います。小学生だった頃の自分に喜んでもらうつもりで、ね。