日本一に向けて
パリーグはリーグを制覇したホークスが順当に勝ち上がった一方、セリーグはリーグを制したカープではなく、三位だったベイスターズが勝ち上がったようです。三位通過が日本シリーズへ進むのはセリーグ初。そして、ベイスターズが日本シリーズに進出するのは19年ぶりだとか。マシンガン打線の頃ですね。懐かしい。
そんなわけで、日本シリーズはホークスとベイスターズの戦いになるわけですが、このシリーズの勝者が”日本一”となることに首を傾げる方も少なくないようです。
もしも、このシリーズでベイスターズが優勝した場合、
日本一のチームはベイスターズ。
パリーグ優勝チームはホークス。
ということになるのでしょう。
「いやいや、日本一ではなくて、あくまで”日本シリーズを制したチーム”だよ」という方がいるかもしれませんね。でも、そうすると日本シリーズというのは一体何だろう?ということになりませんかね。本当に強い、日本一のチームを決めるという意味が希薄になるのではないでしょうか。
一昔前、クライマックスシリーズがプレイオフと呼ばれていた頃だったでしょうか。この頃は、プレイオフを制したチームがそのままリーグ優勝チームでした。だから、一位で通過したとしても、三位に破れてしまうと、リーグ優勝チームではなく、単に”勝率一位でペナントを終えたチーム”なわけです。
その後、紆余曲折あって、一位には一勝のアドバンテージが与えられ、一位で終えたチームはリーグ優勝チームとして記録されることになり、諸問題は片付いたようですが、今回の一件がもう一度考えさせられる機会となるのかもしれません。
現在はセパ交流戦があります。
セリーグのチームとパリーグのチームがオールスターではなく、レギュラーシーズンで真剣勝負をします。日本シリーズの趣旨とは少々異なりますけど、一昔前は日本シリーズまで見られないカードを見ることができます。
また、「現在最も価値のある結果はリーグ優勝」と考えるファンもいらっしゃるようです。個人的には、ここ数年の交流戦戦績を見ると、パリーグ優勝チームがそのまま日本一のチームなのではと思ってしまいます。
いずれにせよ、28日から始まる日本シリーズ。
両リーグを代表して出場するわけですから、プロの名に恥じない、素晴らしいプレイを期待します。
ここ数年、パリーグを観ている私としては、ホークスに勝ってほしい気持ちがある一方、ペナントで全く歯が立たなかったホークス相手にどうやって戦い、あわよくば勝つのか大変興味深いので、少々複雑です。