先日リリースされたiOS用ゲーム"CHIP STEP”。
こちらの音楽を制作したわけですが、今回は制作中のお話。
ちなみに前回までのお話はこちらです。
すったもんだの末、ファミコンBGMの体で進めることにしたのですが、一つ厄介だったのが、DPCMというものでした。
ファミコンで遊んだことのある方なら分かるかと思うのですが、ピコピコ音に混じって時折何かを録音したような音を耳にしたことがあると思います。スーパーマリオ3とか。スパルタンXなんかも該当するんじゃないかなあ。
調べてみるとファミコンにはDPCMという音源があり、一音だけ実際に録音(サンプリング)した音を流せるそうなのです。ただ、それほどクリアな音質ではなく、何となくくぐもったような感じにはなります。そこは昔の製品ですからね。
しかし、今の制作技術で何かをサンプリングしても、クリア過ぎてファミコンのようにならないし、あまりに劣化させてもやはり違う。
で、色々と調べてみるとこんな記事を見つけられました。
いやー素晴らしいですね。
ありがたく活用させていただきました。
そんなわけで、CHIP STEPで使われているドラムやパーカッションの音色はこちらの技術を使ってDPCMを再現したものです。サンプリングの結果、割とノイズが入るので、ノイズが入ることを見越してサンプリングしています。プツプツいうのもご愛嬌ですかね。
聴いてみると、ピコピコ音の中にチープであってもサンプリングしたドラムが入るだけで、音楽として結構締まるなあという印象でした。
こんな風に制作環境は整って行ったのでした。
長くなってきたので続きはまた今度。
次回は楽曲についてのお話を書こうと思います。