闇の喇叭を読み終えて
今週のお題「最近おもしろかった本」
ネタがないので、お題でも。
つい先日、有栖川さんの「闇の喇叭」を読了しました。詳しい感想は、もう一度読み直してから、ブクログへ書こうかと思うので、今回は雑感。
有栖川さんの作品というと派手さには欠けるけど、丁寧な論理構築で犯人を絞っていくスタイルという印象があります。読者への挑戦が挟まれる「学生アリス」シリーズは特に。
今回の「闇の喇叭」は新シリーズということで、女子高生が主人公。パラレルワールドとでもいうのか、日本が分断されている上に、私的な探偵行為が禁止されていたりとどことなく閉塞感が漂うのだけど、あとがきを読んでみると主人公の心情なんかにも投影されているんだろうな。
トリック云々については後で書くとして。
ミステリという体裁をとってはいるものの、どちらかというと青春小説という雰囲気です。若干芝居がかっているようにも感じるけど、終わり方もちょっぴり切ない。作者としてはシリーズにするつもりがなく、これ一作で終える予定だったという話で、それを知ると余計に切ないのだけど、シリーズになっているあたり、ただ切ないだけでは終わらせたくないってことなのかもしれないね。
「いい本ある?」というお題。
私も伺いたいです。でも、いい本の定義がまた難しい。