リードと作曲
こちらのブログを知るまで、捕手のリードは「経験」だと思っていました。
■金鷲の夢(リーグ制覇までの道程)
http://blog.livedoor.jp/yamakawa930/
横浜を応援していた時期に見かけたブログだったのですが、鋭く、理にかなった考察が毎回興味深いのです。氏も元横浜ファンだったそうで、その横浜のダメさ加減についても理路整然と書かれています。
氏のお話の中に「捕手は経験でなくセンスだ」というものがあります。
冒頭でも書いたとおり、私はずっと捕手のリードは「経験」なのだと思ってました。グラウンドの監督と呼ばれる捕手は、常に戦況を把握し、いかにして相手に点数を与えないかを考えるポジション。その場数に応じて能力が上がって行くものだと思っていたわけです。
でも、よく考えてみると「その場数で得たものをどう使うか」が大切なんですよね。そして、その使い方にその人のセンスが現れてくる。だから、センスのない捕手は引き出しが多くなっても、結局同じところしか開けない、ということであり、手ほどきをすれば能力が必ず向上するというものでもない。
どこかの飛行艇乗りが言ってましたね。「良い飛行艇乗りに必要なのはインスピレーションだ」って。
作曲ー創作も同じ。
たくさん勉強すれば引き出しは増えるけど、結局開けるのはその人のセンスでしかないくて、それは勉強で身に付くものじゃない。
自分のセンスが最大限に発揮できる世界に身を置くことが、その人の幸福であって、それはきっと周りの人間からしてもそうなんだろうなと思う。
…と、言っても経験が不要ということではなくて。
自分のセンスに適した経験を積み重ねて行ければベストかな、なんて思うのでした。