誰かさんの不思議

音楽活動の合間に感じる不思議なことを雑談しています。

#16 チップチューンと私【マドゥーラの翼】

ファミコン時代の好きだった曲を思い出して綴るチップチューンなお話。16回目はサン電子マドゥーラの翼

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好きだったのは音楽であって、実はそれほどゲーム自体をプレイしたことがありません。友人が攻略本を買って熱心にクリアを目指していたので、それをずっと見てたって感じですかね。

 

子供の頃って、割と自分が遊びたいというか、見ているだけじゃ満足しない子供が多かったんじゃないでしょうか。自分もその内の一人だったと思うけど、このゲームは音楽を聴くのが好きでした。ちなみにもう一つ音楽を聴いてプレイ見物を楽しんでいたのは、イース2のサルモンの神殿。なんてカッコいい曲なんだろうと子供ながらに思ってました。

 

さて、本作品。

 

ゲーム自体はアクションRPG(アドベンチャー?)でしょうか。

ステージクリア型のアクションゲームですけど、アイテムを集めて進めていき、最後にはそれらを使って目的を達成する。きちんと集めないとクリアできないのだったかどうか忘れたけど、ステージ数も多く、簡単にクリアできるゲームじゃなかった記憶があります。当時にゲームはクリアが難しかったから、これが普通なのかもしれないけど。

 

音楽はとても爽やかな雰囲気でした。

曲数が少なく、洞窟(祠?)のBGMなんかはメロディーだけというか単音だったりするんですけど、それがメリハリになっているためか、ステージBGMの爽やかさがすごく引き立つんですよね。

 

また、ステージが始まる際にはジングルが鳴るんですけど、その曲もカッコいいですし、塔のBGMは聳え立っている雰囲気がよく出ていて、これも好きでした。今思うと、キャラクターの移動速度が結構速いので、BGMのアップテンポ具合と相まって良さに拍車がかかっていたのかもしれないですね。

 

ゲーム自体はそれほどメジャーどころじゃないと思うんですけど、音楽だけでも聴いてほしい逸品です。

 

なかなか真似のできない独特な爽やかさを是非。

肉を食べられないので

先日、食料を買いにお店に行くとこういうものを見かけました。

www.marukome.co.jp

パッケージを読んでみると、大豆を使って作った”肉に似せたもの”らしい。

 

潰瘍性大腸炎を患ってから、脂質を気にするようになり知ったのですが、大豆もそこそこ脂質はあるんですよね。豆腐なんかは動物性ではないし消化もいいので、それほど気にしてないのだけど、やっぱり食べ過ぎは良くない。

 

なので、大豆で作ったと言ってもそこそこ脂質はあるんじゃないかなあ、と成分表を確認してみると90g当たり0.9g。脂質を絞っているらしく、豆腐より少ないんですよね。

 

4月に退院してから肉を全く食べていないし、特に肉好きというわけでもないのだけど、それでも時々は食べてみたいなあと思う時だってあるわけです。唐揚げのお店の前を通り過ぎた時とか、近所で焼肉やってる時とか。

 

サイトをみると、コレステロールを抑えて云々とあるし、多分健康志向に合わせた食品なんだろうと思うのだけど、私のような人間からすると革命的な食べ物に見えます。

 

一生肉は食べられないつもりでいたので、ちょっとワクワクしますね。

 

生姜焼きにしようかな、でも生姜がNGだ。

青椒肉絲がいいかな、でもタケノコNGだ。

 

と、まだ色々と壁はあるけど久しぶりの肉料理を堪能したいと思います。

作曲の始め方

高校二年生の文化祭振替休日にTAKERUで買った”みゅあっぷ98”が、音楽制作にのめり込むきっかけになったんだけど、その制作サークルさんが現在も活動していて、おまけにRTまでいただき少々興奮しまして。

思い出しながら作曲を始めた頃の話をしてみようかなあと思った次第です。

 

まず、私には音楽的な素養が全くありません。

 

子供の頃に楽器を習っていた経験もないし、音楽の成績が良かったわけでもない。

吹奏楽をやっていた経験もなければ、バンドを組んだことすらない。

今思うと、よく作曲をしようなんて考えたものだ。

 

ただ、音楽を聴くことは好きでした。

父がクラシックファンだったので、子供の頃から家ではクラシックが流れていたし、母は映画音楽だとかイージーリスニングを良く聴いてましたね。リチャード・クレイダーマンとかポール・モーリアとか。

 

そんな中、私は私でファミコンの音楽が好きで、BGMをカセットテープに録音しては家で聴いてたものです。ライン入力なんて知らないから、テレビにレコーダーを近づけてそのまま録音していたので、所々生活音も入っていたけども。

 

さて、作曲の始め方。

 

今はネットで色々な情報が出てきますよね。和声の話、スケールの話、楽器の話、等々。どこから手を付けていいか分からない、という人もいると思うんですけど、私の場合はコピーでした。まずはひたすら好きな曲を聴いてそれを真似する。いわゆる耳コピーってやつです。

 

好きな曲だから何回聴いても飽きないし、そうやって繰り返したくさんの曲をコピーしているとその曲の良さが体に染み込んでくるように思います。当時は調べようにもできないので考えなかったけど、センスってこうやって磨かれるのかもしれないな。和声なんかは論理的に学べるけど、テキストでセンスを磨くのは難しいのではないか?そうでもないか?

 

後は思い出しコピーですね。

 

昔聴いた曲を「こんな感じだったかな」と思い出しながらコピーしていく、目の前にオリジナル音源がないので、想像というか空想というか妄想というか。

あの曲、好きだけどお金がなくて聴けないから、手持ちの音源でコピーして楽しむというパターンです。

 

こういうことをしやすくしてくれたのが、上述の”みゅあっぷ98”でした。

 

MML(ミュージック・マクロ・ランゲージ)で記述するのは一緒なんですが、N88Basicやバカスカウォーズ(知る限り最初のツクール)のサウンドドライバで鳴らすより遥かに楽でデータ管理にも便利でした。このソフトがなかったら音楽制作を続けてなかったと思う。面倒臭がりなので。

 

こうやって、曲をコピーし、FM音源で音色をコピーし続けていくと、気づけば作曲できるようになるわけですね。多分、理論は分からなくても音に対する感覚や感性が身につくと思います。このメロディーはこう展開させる、とか。そして、この後に楽典などを学んでいくと「あぁ、あの手法はこう呼ぶのか」と復習のようになります。

 

でも、音楽を楽しいって思えない人にはお勧めできない方法ですね。

 

今もコピーバンドなんかはあるのでしょうけど、昔より情報が入りやすくなっているし、コピーすることに対して意味を見出せないというか。下手すると叩かれることさえあるかもしれないけど、やっぱりどんなことでも最初は真似から始めるのが一番だと思うんです。

 

 音楽に限らず、こうやって続けられる”好き”は是非大切にしてほしいなあと思います。

映画「リズと青い鳥」を観ました

 優しい映画を観たいなあと思って手に取った一作。

フルートとオーボエの掛け合いが好き、ということもあります。

リズと青い鳥[DVD]

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吹奏楽部のお話で、快活な女の子と引っ込み思案な女の子の掛け合いを通して心が成長していく物語なんですけど、”リズと青い鳥”という童話(?)を通して二人の関係を対比させていく風に進んでいきます。

 

歳をとってしまったからなのか、こういった青春映画を観てもあまりピンとこないんですけど、儚い映像はとても美しく、音楽も良かったです。正直に言うと、もう少し音楽を聴きたかったところだけど、演奏会を主題にした作品でもないですし、仕方ないですかね。

 

これが、先日ひどい事件のあった京都アニメーションの作品なんですね。

 

映像を通じて良い音楽に出会った時、劇伴は誰が作ったんだろうと思うことはあるのだけど、アニメを観てもどこの制作会社が作ったのかということは気に留めません。ただ、先日の事件は大きく取り上げられましたし、その名前も知ったので、今回は改めてそういう意識で鑑賞しました。

 

アニメーション技術の話はもちろん、その大変さについてもほとんど知りません。

 

それでも、こういった作品を丁寧に作っていく方々が理不尽に命を奪われるというのは、やっぱり悲しく残念なことです。

 

昔ほどではないのでしょうが「アニメばかり、ゲームばかり」と言われることがあります。多分、他人と交流せず自閉していることを例えて言っているのでしょうけど、それらの作品で語られることの多くは、人としての生き方とかであって、人に危害を加えることを促すようなものじゃないと思うんですよね。スポーツの世界の方が、よほどリアルで陰湿なことがあるんじゃないか、と思ったりもします。

 

私はスポーツも好きだし、アニメもゲームも好きです。

 

今後アニメーションを見て、京都アニメーションというクレジットを目にした時、きっと考えることもあるんじゃないかと思うけど、今まで以上に敬意を払って鑑賞したいと思います。

映画「エクス・マキナ」を観ました

人間とAIのお話。

SFを観てみようと思って手に取った作品。R-15。

最近の人は驚かないのかもしれないけど、アンドロイドのスケスケ具合とか一体どうやって写しているのだろうかと驚いた作品です。

 

お話はとてもシンプル。

ほぼ密閉された空間で、登場する人物も数人なので混乱することもないですね。

それでいて、サスペンス(SFスリラー?)としての魅力があるので、基本的には静かな映画ですけど、緊張感があります。

 

AIが人間の仕事を奪う、とか、AIが人に変わって世界を統べる、なんて見聞きすることがあります。でも、個人的にはそういうことってないんじゃないかなあと思うんですよね。確かに技術の進歩でなくなった職業はたくさんあると思うけど、それに代わる仕事が生まれてくるんじゃないかなあ。

 

仕事でなくても、そう。

 

何かがなくなると、それに必要な何かが生まれてくるものだし、必要な人数が少なくなれば、社会の個体数が少しずつ減ってくるだけのことで、ヒステリックな変化はなく、気づいてみたら社会に必要な人数になってた、というだけなんじゃないかな。自然の摂理というか何というか。

 

倫理がどうの、人としてどうの、なんてことは全て人間が決めた(思い込んでいる)ことで、自然からすれば「勝手なこと」。抗ってもなされるがままでも、意識がなくなればもう何もない。未来のためにと言っても、その未来を保証するようなものもない。でも頑張っても無駄という意味でもない。

 

淡々としたこの作品を見ていると、そんな気分になってきます。

 

この作品、観る人それぞれで印象が変わるんじゃないかな。

お勧めできる年齢に制限はあるけど、静かな映像が好きな方には良いかも。人によっては退屈かもしれない。

映画「Harmony/」を観ました

伊藤計劃さんのSF。

こちらは原作の小説も読みました。 

ハーモニー [DVD]

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実際にビジュアルにされると、結構イメージが違うものだなあと感じた作品です。

小説にはイラストもなく、当然色合いの描写などからシーンを想像するわけですが、それでもだいぶ鮮やかな印象を受けました。

 

今は違うようだけど、私が持っている小説の装丁は真っ白で、ただ「Harmony/ ]とだけ書かれた(しかし美しい)もので、作品世界とマッチしていることもあってか、想像する世界も白っぽいというか、どことなく幻のようなイメージなんですね。

 

でも、こうして映像として観ると、現実的というか実際にその世界を生きる人の物語という実感が湧いてきます。もちろん、どちらが良いとか悪いとかではなくて。

 

この世界はメイルストロームという事件で人類の多くが死滅しており、そのため命をとても大切にする社会として描かれています。

 

自分の体にまつわるパーソナル情報も生府が管理していて公となっている世界。自分の体について他人が知っていると同時に、他人のことも知っている、というわけですね。主人公らはその社会から飛び出したいと願っていて、その方法として自死を選ぶわけです。しかし、失敗して大人になり…とお話は進んでいきます。

 

人間って何なのだろうね。

 

国という枠組みを作って争い、時に人を殺して傷ついて、もう止めて平和を愛そうと願ったら、今度はその愛に首を絞められる思いをしなければならない。人それぞれに存在するけど基準の曖昧な”ほどほど”というものが定義できない。

 

種の豊かさのための多様性が種を惑わせているようですが、それに対する一つの答えをこの作品では語ってくれます。でも、映画だけだと分かりにくいような気もするので、映画は映画として観て、それとは別に是非、原作小説も読んでほしいです。SF小説にしては読みやすいので、入門としてもお勧めかな。

映画「アメリカン・スナイパー」を観ました

 今回見た映画はこちら、”アメリカン・スナイパー”。

 色々な映画を観てみようと思うものの、興味を抱くのは大抵ヒューマンドラマだったりします。その次はSF、サスペンスですかね。ホラーは怖いからダメだし、アクションも危ないから見ないし。(入院中、トランスポーターを観たけどすごかったなあ)

 

この映画もヒューマンドラマのコーナーに置いてあったのですが、ショップのオススメというか「あなたはこの映画を観ましたか?」というポップに惹かれて選んでみたわけです。観てないからね。

 

実在の人物のお話を元にして描かれた映画だそうで、9.11後のアメリカの報復活動時に活躍した狙撃手を主役に物語は進んでいきます。

 

派遣されては帰還して、派遣されては帰還して。

 

そうやって行き来する内に段々と病んできてしまう。

主人公は祖国を守るという思いから志願して、多くの成果を上げ、”伝説”とまで言われるようになるけど、人を殺して得られる平和や幸せって何だろうと思ってしまう。

 

人が生きることは、常に何かを犠牲にしていることでもあるのでしょうけど、実際に手を下してきた人は、多分、死ぬまで問い続けることになるんだろうなあと思うわけです。辛いことだね。例え愛する家族がいたとしても。

 

それでも、4回の派遣で退役して家庭に戻り、ラストは優しい父親として描かれます。風と砂埃の世界から、優しい緑の溢れる世界を見ると、幸せであってほしいなと強く思うわけですが…エンディングはとても残念でした。

 

特に、私はこの作品を知らなかったので、スタッフロールでは只々呆然としていました。

 

もし私のように観たことのない方がいれば、お勧めしたい映画の一つです。