毒入りチョコレート事件レビュー2
ひょんなことから気になって読み始めた、いわゆる「毒チョコ」。読了しました。ブクログの方へは、さらりと感想を書いていますので、興味がありましたらどうぞ。こちらへは、ブクログのレビューで触れた「想像してたのと違う」話を書こうと思います。
■ブクログ
さて、私が想像していたのは推理条件がイーブンでの多重解決でした。
メンバーの誰かが抜け駆けをする、ということじゃないので、言い方が少し違うのかもしれませんけど、端的に言うと事件を解決するための情報が最初に全て提示され、それらから6人のメンバーが違う推理をすると思っていたんですね。自分と同じ想像をしていた人って少なくないんじゃないかなあ?そうでもないか?
そう、メンバーはそれぞれ別の日に推理を披露するので、その間各々調査できるんですね。なので、後から出てくる情報があったり、それを次のメンバーが覆したりする、というわけです。
スリリングではあるし、出てきた情報も各々捉え方が変化したりするので楽しいんですが、個人的には最初に提示された情報を全て論理で展開して欲しかったなって。でも作家さん自身、アンチミステリ的なところがあるようなので、純粋なパズルは求めていなかったのかもしれないですね。むしろ、物語の終わり方を見ると、そのパズル的なもの自体へも一石投じているんじゃないかと思えます。
読むきっかけとなったひょんなことも納得できたので、また次の本を読んでレビューします。