誰かさんの不思議

音楽活動の合間に感じる不思議なことを雑談しています。

批判について

「天沼さん、もっと批判した方がいいよ」と言われました。
悪いものを悪いと言わなければ(特に日本では)良くならないという理屈は分かるし、私にも流れていたらスピーカーを破壊したくなるくらい大嫌いなアーティストはいます。
でも、私たちの世界って数字で測れないんですよね。絶対の指標がない。売れたか売れないかというものも、それが作品の善し悪しに繋がるかというと昨今そうでもない。だから、他者の作品について語るというのは、自分の趣味(大げさに言うと世界)と照らし合わせてどのくらいずれがあるのか、ということになるわけです。つまり、批判を強めにすると、それは自分の趣味を相手に押し付けることになってしまう。私は、他人に趣味を押し付けられるのが好きではないので、同時に押し付けたくもないわけです。だから、あまり批判めいたことは言わないし、書かない。悪いところを直すより、良いところを伸ばしたい。
そんなことを自分は音楽で語らなければいけないなって思ったのでした。