誰かさんの不思議

音楽活動の合間に感じる不思議なことを雑談しています。

創作と本質

楽器屋さんで頂いた音楽機材のカタログを見ると、びっくりするような製品がズラズラと並んでいます。音の遷移も表現できるオーケストラ音源とか歌詞を入力すると機械とは思えない美しい声で歌ってくれる音源とか。しかもそれらは、ソフトウェア上で利用できるのです。大変な時代になったものだな。
こういう背景があってか、最近はあまり聞かないのだけど、以前は「シンセサイザーの音楽は冷たい印象を受ける」など、あまり評価はされませんでした。「メロディがシンセの音楽は聞くに耐えない」と言っていた音楽制作会社の人もいたっけなあ。
マイクを通さない音楽を聞いた時に受ける感覚は独特であるし、それを機械で再現しようとすること自体は決して間違っていません。でも、音楽を作る人というのは、生楽器の音を出す事が目的じゃなくて、自分が今までに聞いた音楽から受けた感動や付随する出来事、表現をリスナーさんに感じて貰える音を出す事が目的なんじゃないかな。
技術の進歩に伴って置いていかれがちな心や、本質を求める姿勢はいつも持っていたいと思うのです。