カインは残った
ライオンズでFA権を取得した選手、特に投手は大抵どこかへいってしまうのだけど、今回十亀投手はFA宣言をした上で残留するとのことでした。
出て行ってしまうのが常だし、十亀投手の場合、ホークスに恐ろしい天敵がいるので、セリーグに移籍するんだろうなあと思っていたから、驚くとともに嬉しい限りです。
今シーズンの成績見れば、そんなに喜ぶことでもないのではと思われるかもしれないけど、FA流出が恒例となっているチームからすれば風向きが変わったのかなと思わせるものがありますし、数年前、チームの勝ち頭だった時は、登板と観戦日がよく重なり、たくさん勝ち試合を見せてもらった投手でもあるのです。(その年に十亀投手のタオルを買った)
秋山選手はメジャー挑戦ということで、今年も主力が出て行ってしまうけど、来年以降も少しでもライオンズに残ってくれる選手が増えてくれると良いなって思います。
ゲームとその音楽の進行
ゲーム音楽を作る時、そのシーンや意図に合わせた音楽を作る、というのは普通のことだろうと思います。怖がらせたいシーンでは怖い曲だったり、楽しいシーンでは楽しい曲だったり。
また、ゲームの場合はプレイヤーに音楽の演奏時間が委ねられているので、基本的にはループさせることを前提に作っていくわけですけど、ゲームの進行上「音楽を途切れさせずに遷移したいけど、演奏時間が確定できない」というケースもあるわけです。
先日リリースされた”リーメベルタ・ノア”では、全編の音楽を担当したわけですが、本作品のある場面で、上述のような”曲の進行をゲームの状態によって変更する”処理をしています。
シーンが切り替わった瞬間に別の曲へ変更すると曲の断裂が顕著です。音楽プレイヤーなどで曲を聴いている最中に、別の曲に切り替えた感じですね。そういうことも考えたんですけど、制作チームさんから「拍や小節に同期して音楽を遷移させる仕組みがある」と教えていただき、それならば、とループと変更させる部分を工夫して、より自然に曲が流れるようにしたわけです。
どのシーンなのか、ここには書きませんけど意識していないと結構分からないものじゃないかなあと思ったりするけど…どうでしょう?
ゲームの進行に合わせて音楽の質を変更していく手法は、結構昔からありますね。
ストリートファイター2では、体力が減ってくるとテンポが上がるとか。FC版ドラゴンクエストでは、洞窟に潜れば潜るだけテンポと音程が下がるとか。FF6のラスボスBGMもそうだったかな?今回のリーメベルタ・ノアで取った手法はFF6と同じですね。ある小節に来た時、ゲームの進行具合をチェックしてAパターンに移行するかBパターンに移行するか決める。
こういう手法、ゲーム制作者さんからするとやっぱり興味深いものらしく、取り入れたいという方は少なくないんじゃないかなと思います。音楽を作る方としても、できる限りそのゲーム作品に寄り添いたいと思うものですし、正にゲーム音楽ならではというものでもあるので、純粋に面白そうだと感じます。
ただ、具体的に発想するには音楽の知識がある程度必要になると思いますし、作曲するにしてもちょっと変わったアプローチになるのかなとも思います。”ゲーム音楽作家”という能力が必要というか何というか。
とはいえ、技術が上がってきてこういったことができるようになるのは、とても興味深く楽しみなことでもあります。
基本的にはプログラマさんと相談、ですけど今後ゲーム音楽を作る機会があれば、そういったことも含めて色々とトライしてみたいなあと思います。
#17 チップチューンと私【ファザナドゥ】
ファミコン時代の好きだった曲を思い出して綴るチップチューンなお話。17回目はハドソンのファザナドゥ。
当時ハドソンからリリースされていたゲームなんだけど、確かマル超シリーズの第2弾と呼ばれていた記憶があります。第1弾はボンバーキングで第3弾は桃太郎伝説だったかな?第4弾は知らない。
ザナドゥというと日本ファルコムからPCで発売されていて、記録的な売上を達成した伝説のようなソフトで、これがファミコンに移植されるというお話が話題になったとかならなかったとか。
当時小学生だった自分にとっては、PCでどういうセールスがあるかなんて知る由もなく、ただただハドソンから発売されるアクションRPGでしかありませんでした。文字の大きさにインパクトがありましたね。
ゲームの内容はPC版のそれとは大きく異なっていて、そのせいで日本ファルコムはハドソンに良い印象を持たなくなったとかならなかったという話を読んだのだけど、単純にアクションRPGとして楽しめた作品でした。武器や防具の装備を変えると主人公の姿がちゃんと変わるというのも素晴らしい。
音楽ももちろん良かったです。
この作品、ハドソンが移植(というか名前だけ借りた?)したのだけど、音楽はハドソンオリジナルってことでいいのかな。オープニングからエンディングまで隙なくいい曲で、30年近く経った今でも耳に残っている上に、時々鼻歌歌ったりするほど好きです。オープニングはヒロイックでカッコいいし、教会の切ないメロディーも好き。各ステージで流れる曲も雰囲気が出ていて素晴らしいのです。…今遊んでも音楽と一緒に楽しんでもらえるんじゃないか。ザナドゥファンは複雑だろうけど。
それにしても。
こういうチープな音で作られた曲なのに、何十年も耳に残るって凄いことだと改めて思います。それだけ印象に残るメロディーだったということなんでしょうけど、この後、SFCになって音色の表現力が向上したと言っても、こういう力強いメロディーがあって、後に名曲として残るんだろうなあ、なんて思うわけです。
こんな風に後々鼻歌歌われるような曲を作りたいものです。
”たかゆき”という文字
私の名前は”たかゆき”というのだけど、漢字で書くとこう。孝行。
ただ、どういうわけか”孝之”と書かれることが度々あるのだ。
世の中の”たかゆき”さんは、大抵”孝之”なのだろうか?
親孝行するように、という意味で付けたのかどうかは分からないけど、自分としても気に入っている名前なので、間違われるとやっぱりガッカリするわけですよ。印刷物で間違われたり、動画で間違われたり。
結構ショックだったのは、映画の音楽を担当した時。
客として観覧に行って映画も終了、スタッフクレジットを余韻と共に眺めていたら間違ってまして。
当時、まあ仲良くしていた女性と観に行ったわけですけど、その後の食事で「名前、間違ってたね」と言われる始末だ。
ブチギレて「オラァ!」とか言ったりはしないけど、名前は大切なので間違わないであげてね。そして、心配だったら確認してほしい。
野球って人生の色々な局面と重なる気がする
野球関連の映像ばかり見ていると、そういうお勧めが出てくるYoutube。
ロッテのファンでもないし里崎さんのファンでもないので、特に気に留めていなかったんですけど、ドラフト関連でふと気になって見てみたら、これが結構面白い。
選手時代の裏話やリードの話、ドラフトのお話など基本的には野球ファンが面白い番組かなあとは思うんですけど、話が理路整然としているので、とても分かりやすいんです。聞き手になっている女性が素人目線だから、プロ野球を少し知っている、という人でも面白く見られるかな。
「野球は人生そのもの」と言っていたのは野村さんでしたか?
この話を聞いた時は「野球に人生をかけた人だしそういう言葉も出てくるよなあ」」と思ったものですが、よくよく聞いてみるとそういうことじゃないんですよね。
人生で何かの判断を求められたり、行き詰まったり等々、そういうことがあった場合、”野球だとこういう状況”ということがよくあります。
以前、経営者の方とお話する機会があった時、競合が多く、成果を上げることが難しい(コストがかかるとかで)分野は避けて、自分たちの強みを活かした上で力を発揮できる所にトライする、という話を聞いたんですけど、それを受けて私が言ったのは…
「そうですよね。真っ直ぐを狙っているのが丸わかりのところにわざわざ真っ直ぐ投げないですよね。カーブ使ってタイミング外すとか、真っ直ぐでもボールにしますよね」
…でした。
大勢の方が集まった食事会で、私の野球好きが知られていたこともあり爆笑だったんですけど、要はそういうことですし、だから野球が楽しいということもあります。そして裏を返せば、それは人が生きるということが楽しいという風につながるわけです。
また、これも結局は人生というか社会というか…なんですけど、野球を好きな理由がこれ。
腕っ節が強ければ絶対に勝てるスポーツではないこと。
色々な能力を持った人が集まって個々の力を活かしながらどうやれば勝てるのか模索していく。力が弱くても、そういう戦い方ができるスポーツなんです。でも、それは人が生きていくことに通じませんか?
そんなことを改めて感じさせてくれる番組でした。
映画「ヘイトフル・エイト」を観ました
雪山サスペンス。R-18。
ミステリが好きなので、雪山に閉じ込められた人たちによるサスペンスでミステリ映画と聞いただけでワクワクします。殺人事件というわけではなさそう(公式サイトに殺人事件って書いてあるな…)だけど、室内劇の心理戦というシチュエーションは面白そうではないですか。
ただ、R-18だったので、結構な残虐シーンが出てくるのかと想像してしまい、借りる決意をするまで逡巡しました。あまりグロテスクなのは苦手なので。
実際に観てみると、残虐シーンはそれほどでもなかったです。
確かに血がドバドバ出るし、頭が風船みたいに吹っ飛んだりもしたけど、拳銃で一瞬のことだったし、特に気分が悪くなることもありませんでした。もちろん、気分がいいわけでもないけど。
お話としては、ちょっと想像と違ってましたかね。
もう少し時代背景とかを知っているといいのかもしれないけど、人種云々の話は島国に住む私には感覚の違う話というかなんというか。
また、「細かいところまで見逃すな」というコピーがあったので、伏線が張り巡らされているのかと思っていたのだけど、自分にはよく分かりませんでした。第5章で種明かしというか舞台裏というか、前章までの裏側で起こったことが説明されるんですけど、ミステリを読んで犯人が明かされる時のような感覚は覚えなかったです。
そんなわけで、今回は自分にとってちょっと残念な作品でした。
でも、公式サイトを見るとそういう期待をしませんか?
「密室ミステリー」は誤解を招くと思うんだけどな。
映画のサスペンスミステリーって難しいのかなあ?
FM音源で音楽制作
今はアコースティックな音色を中心に音楽制作をしてますが、音楽の入り口はシンセサイザーと打ち込みでした。
昨今、目にすることの増えたチップチューンというのがそれで、いわゆる(音源)チップで自動演奏させたコンピュータミュージックのこと。
と言っても、この世界も幅が広いようで、FCのようなピコピコ音だったり、SFCのような簡易的なサンプリング音源だったりと様々。聴く人が聴けば、どれもチープな音源と感じる点は共通ですが、それぞれに個性があって、特に古くからゲームミュージックが好きな人にとっては懐かしくもある音源であり、音楽だったりします。
かくいう私もその中の一人ではありまして、こういうものを作ったことがあります。
ファミコン音源を扱えるプラグインを見かけて作ったものなんですが、小学生の頃に聴いていた音源でして、懐かしい気持ちと今の知識で作曲したらどうなるかという興味でトライしてみたんです。
これはこれで楽しかったんですけど、この後、FM音源でも今の知識を使って作曲してみたいなと思いまして。
FM音源というと筆頭に上がるのはYAMAHAのDX7でしょうか。
ただ、私の場合FM音源というとPC98の内蔵音源で、それはDX7より性能が劣る(オシレータの数が少ない)上に同時に3音しか使えませんでした。一応、SSGが3音使えたけど、いわゆるピコピコ音。
高校生当時を思い出して、こういう環境で音楽制作してみるのも面白そうだなと思うんです。一応、プラグインも見つけました。
少し触ってみた感じ、若干当時とパラメータが違うけど出てくる音はだいぶ近いので、きちんと使えば、当時の雰囲気を再現できそうです。ただ、音色が全くないので、1から全部作らないといけないのが大変ですね。当時の記憶を頼りに作るしかないかな。
でも、さらに問題なのは聴いてくれる人が少なそう、という点ですかね。ゲーム音楽(特に昔の)が好きな方には響くと思うんですけど…どうなんだろう?
ニンテンドーDSでリリースされてた世界樹の迷宮1〜3はFM音源でしたけど、あれも昔ながらのゲームファンに歓迎されてたのかなって考えると、やっぱりゲーム音楽として作ってみたいなと思うわけです。
いつか機会があったらいいなあ。