誰かさんの不思議

音楽活動の合間に感じる不思議なことを雑談しています。

モニター用ヘッドフォンを購入した

先日、新しくモニター用のヘッドフォンを購入しました。 

 購入したのは、こちらのAKG K275というもの。

 

最初に勧められたということもあり、ずっとAKGのヘッドフォンを使っています。

今まで使っていたのがAKG K271STUDIOというもので、かれこれ10年以上使っていたのですが、流石にくたびれてきたし、時々音が怪しいので、思い切って買い換えることにしたわけです。まあ、匠の方々はヘッドフォンは消耗品ということで、もっと頻繁に買い換えるらしいですけど、凡人はこんなものです。言っても高価ですからね。

 

当初は二択でした。

 

今まで使ってきたものの後継機である、AKG K271MK2。

もう一つは、スタジオ定番と言われるSONY MDR-CD900ST

 

実を言うと、スタジオ定番のものって使ったことがなくて、最初に勧められた時も選ばなかったんですよね。日本のスタジオ標準って言われてもなあ、なんて思ったような気がします。

 

とはいえ、今回買い換えるにあたって鞍替えしてみるのも面白そうだと感じたので、仕事場の音響さんに相談してみた次第です。定番って言われるけど、実際どうなの?と。ちなみに、音響技師の資格ってのがあって(私は知らなかった)、彼はその免状を持ってました。

 

曰く「SONYは部品の当たり外れが結構あるし、最近は特に技術的にもよろしくないよ。選ぶならAKGがいいよ」

 

…なるほど。

何だかんだ言っても世界的に使われているメーカーですし、信頼性という意味でもAKGがいいのかな。もう技術力の日本という時代でもないですし。

 

貴重なご意見と今まで使い慣れていることも手伝って、今回もAKGにしようと思ったところ、よくよく調べてみると、この後継機の他に先日新型が発売されたとのことでした。

www.soundhouse.co.jp

いくつかグレードの違いがあって少し迷ったのですが、また長くお付き合いすることになるので、一番良いものK275を選びました。

 

その昔、購入したばかりのヘッドフォンをエージングしてました。

エージングというのは、何時間か音を出してハードを馴染ませる作業のことで、例えるなら購入したグラブにオイルを塗って馴染ませてから使う、みたいなことですかね。…分かりにくいか?

 

使ってきたK271 STUDIOも、購入した時は少々音が詰まっているように感じ、エージングというのも知らなかった当時は、失敗したかな、と思ったものです。ただ、しばらく聴いていると音が開けてきて、同じCDなのに今まで聞こえなかった音もよく聞こえるようになって感動したことを覚えています。

 

「また今回もエージングしないといけないかなあ、面倒だなあ」と思って調べてみると、どうやらエージングに効果があるかどうかというのは色々と意見が分かれる所のようです。効果があると思う人もいれば、ないという人もいる。

 

個人的には、聴いていれば良くなるのだから、効果があってもなくてもどちらでもいいかな。今回購入したK275は最初から良い音でした。詰まった感じもなく、ね。

もしかしたら、当時は初めてのモニターヘッドフォンだったので、耳が慣れていないだけだったのかもしれない。

 

音響関係は求めていくとキリがないので、自分に必要なところまであれば良いのですが、少しでも音楽に興味があったら、一度スタジオモニターヘッドフォン(プロ用)を買ってみると面白いですよ。同じ音楽でも今まで聞こえなかった音が聞こえてびっくりするから。

青リンゴばかり

natural-wings.hateblo.jp

 

3月8日から始まったステロイド治療。

 

危ないクスリなので、朝と昼に分けてキメていると、全身の関節・筋肉痛もほぼなくなり、単に”お腹を下している状態”が続いていました。食事はなし。

 

一応、点滴に糖分の多いものが含まれているので、口の中が黒飴を舐めた後のような感じで何となく甘いのだけど、それ以上にトイレの回数が増えますね。クスリの時以外は水も飲まないのに。

 

ある意味では安定した状態だった3月の中頃。

流石に点滴だけだと栄養がキツイということになり、エレンタールという栄養剤を処方されることになりました。

 

そう、入院前日に処方されたけど、どこの薬局にもなかったアレ。

 

流石に病院には常備されていたようで、滞ることなく朝と夜に飲むことになりました。この時期の私の食事といえばこのエレンタールでしたね。

 

エレンタールは粉末状の栄養剤で、水に溶かして飲むものです。丁度プロテインみたいな感じです。で、味がない。そのため、”フレーバー”という、言ってみれば”味”の粉を混ぜて飲むわけですが、数日分のそれが全部”青リンゴ味”でした。何故だ?

 

入院前の処方箋に色々な味が書かれていたので、なぜこんなにも青リンゴを推すのかちょっと分かりませんでした。色々混ぜてくれたらいいのにって思うでしょ?

 

この辺、特に腹を立てているというわけじゃないんですけど、冗談半分で看護師さんに話していたら色々と手を回してくれて、色々な味を楽しむことができました。病院にもない味はあったけど、試した中では、グレープフルーツ味とヨーグルト味が飲みやすいです。さっぱり梅味もいいですね。

 

結局、味がないとは言え、飲んだ後にはクスリのような苦味があるので、グレープフルーツやヨーグルトの苦味、酸味がそれを消してくれるんですね。だから相性がいい。逆にオレンジやパイナップル、コーヒー味は今ひとつでした。

 

この頃の私の主治医は毎日来るわけでなく、時々風のように現れて、忙しそうに去っていく先生だったので、なぜ青リンゴばかりなのか尋ねられなかったのだけど、その後に尋ねてみると、「青リンゴが飲みやすいという患者が多かったから」という理由でした。

 

なるほど。確かに飲みやすかった。

でも、食事のない身としては、色々混ぜても欲しかった。

 

そして、このエレンタールは、始まった頃こそ朝と夜だけだったけど、その後、朝、昼、晩と本当に食事のように飲むことになるのでした。本当の食事が始まるまで。

 

もし、今後エレンタールを飲む機会があったら色々なフレーバーをお楽しみください。個人的にはコンソメ味ってのを飲んでみたいなあ。

 

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リツイートといいね

発信する回数は少ないけど、Twitterで何かを呟くと”いいね”やリツイートを頂くことがあります。大した含蓄もなく、しょうもない呟きを自分のタイムラインに乗せてくださるのだから、ありがたいと思うと同時になんだか申し訳ない気分にもなります。

 

そんな風に頂いてばかりなので、私もお返ししないといかんかなあ、と思ったりするのだけど、”いいね”ボタンを「いいね」と思って押すことにちょっとした抵抗があるんですよね。

 

その昔、”いいね”は”お気に入り”でした。ハートマークでもなかった。

 

なので、「この呟きはいいね。自分のフォロワーにも見て欲しいな」と思うものはリツイートして、あとでこの呟きをまた見たい、と思うものは”お気に入り”(現いいね)なんですね。

 

いつの頃からか、名前が”お気に入り”から”いいね”に変わって、この住み分けが曖昧になったような気がします。

 

今のユーザさんには「この人はこんなに”いいね”があるから、自分の呟きにも共感してくれる暖かい人かも」なんて見方をしている人がいるかもしれないし、そういう人から見れば”いいね”の少ない私などは酷く冷たい人に見えるかもしれない。

 

”いいね”に登録したものは時々見返して、懐かしんだり、感心したりしています。

 

当時はやりにくかった、コメントをつけたリツイートがしやすくなっているので、いいものは無言でいいねをせず、簡単なコメントをつけて自分なりのいいね(リツイート)をしたいなあと思うのでした。

難病申請をしよう

前回は胃カメラで終わった入院記録。

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話は前後しますが、入院当日に主治医から挨拶を受け、その際にすぐに難病申請をして欲しい、と言われました。

 

1回目の大腸カメラ検査時に、難病だとは言われたけど、そういう制度があることを知りませんでした。と、言うか難病だと知らされた段階では、文字通り難しい病気何だろうなあ、でも流石に入院すれば治るだろうし、命に関わるものじゃないだろうと、割と楽観視していたのですな。歩けないほど全身が痛いのに。

 

主治医に治療のステップを説明され、難病申請をしないと初期段階の治療はともかく、中盤以降の高額医療を受けられないと言う話になって初めて、自分が相当酷い状態なのだと感じたのです。

 

難病申請。

 

この申請が通ると、一月に決められた額以上の医療費を払わなくてよくなる上に、2割負担になります。私の場合は、一月の医療費が20,000円を超えたら以降、無料になるわけですが、超えなかったとしても、毎月そんなお金を払い続けるのはしんどいと思うんですよね。はっきり言って高額医療どころじゃない。死ななかったとしても、困窮するんじゃないか?

 

と、思ったら福祉手当という制度もあるんです。

 

こちらも審査が通れば一月に一定のお金を医療費としていただける。

 

先日、無事にどちらもパスできたので、医療費が全て相殺されて無料になるわけじゃないけど、大分軽減されることになりそうですし、体調をきちんと整えて生きていけば、プラスになるかもしれないではないか?

 

とはいえ、こういう風に設定されているということは、つまりそういうことな訳で、今は体調が安定しているけど、入院当時の辛い時期は、やっぱり退院後も心配ではありました。

 

ちなみに、申請はいくつも書類を集めたり書いたりしないといけないので、結構面倒です。ただ、保健センターの方はすっごい親切で、入院中の電話連絡も滞ることなくスムーズでした。「難病申請したいんです」と伝えたら「潰瘍性大腸炎ですか?」と返ってきたのがおかしかったです。難病申請といえばこの病なの?

 

難病に罹る人も少ないと思いますけど、健康な方でも私のように突発的に発症するケースもあるので、保健センターの位置や連絡先だけども知っておくといいかもしれないですよ。

 

そう、次はあなたかもしれない。

 

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一山越えて

ご依頼いただいていたゲーム音楽の制作が一つ終わりました。

 

曲数は少ないものの、分かる人には分かる曲になっているので、人によってはニヤリとするんじゃないかなあなんて思います。

 

こういう仕掛け、分からないくらいが丁度いいと思っているのですが、反面気づいて欲しかったりもするので、さじ加減が難しいところです。自分としては大分自然に溶け込ませているので、本当にその筋の人じゃないと分からないだろうとは思ってます。

 

製作者さんのお話によると、8月くらいにリリースされるそうなので、また時期が来たらこちらでもご紹介するつもりです。

 

現在は、その他にいくつか頂いているゲーム音楽制作をコツコツと進めています。

 

相変わらずタイトなスケジュールですけど、体調にも余裕が出てきたことですし、ピッチを上げて制作して、年末には頑張ったなあと振り返れるようになりたいです。

 

そうそう、諸事情により秋のM3は出展出来ないので、今年はコツコツと制作の年になりそうです。その代わりに音楽を担当したゲーム作品がリリースされていってくれるかな?

 

申請した福祉手当はまだ分からないけど、とりあえず難病申請は通ったので、体調と相談しつつ音楽制作を続けていきます。

 

頑張ろう。

そして、今書いている。

迷いと決断。

 

自分が迷って決断したことじゃないけど、人の決断があって今生きているので、そんな話を。

 

3/2に重度の潰瘍性大腸炎で入院し、治療には一ヶ月くらいかかると言われて退院が4月9日に決まった4月8日のこと。

 

その日の朝、採血中に意識がなくなり、気づいたらベッドの上で、あちこち運ばれている最中でした。ただ、意識が戻ったとはいえ、ぼんやりしていたし、何より目を開けているのに何も見えず、声だけが聞こえてくる。

 

強烈な頭痛と吐き気の中、朝の早い時間なのに両親の声がする。

 

ただ、意識がぼんやりしていたせいか、目が見えないのに不思議とパニックのような状態にはならず、むしろ落ち着いていたような記憶があります。何というか、夢でも見ているような、そんな感じ。

 

その日、集中治療室へ運び込まれ、とにかく寝ているだけでした。

 

何度か嘔吐しつつも、頭痛は収まり体調が落ち着くに連れて、失明したことに多少の不安を覚えました。ちなみに、失明すると真っ暗をイメージされる方がいるかもしれませんけど、私の場合は真っ白でした。瞼を閉じて光の前にいるような感じですね。目の前に何かがくるとそれが陰るということが分かるだけの状態。

 

一晩明け、症状は空気塞栓による脳梗塞と言われました。

 

ただ、一晩明けて徐々に視力が戻り、翌日の昼頃には見えるようになりました。意識がぼんやりとして目も見えなかったので分からなかったけど、高圧酸素療法というものを施されたらしいです。それが功を奏したようです。

 

個室に入って何時間も通常の何倍もの空気を入れるという治療らしいのだけど、後に聞いた話によると、親はこれに一筆書いたそうなんです。

 

今、息子さんは脳梗塞で失明し、意識がほとんどない状態なので、高圧酸素療法をしようと思うがリスクがある。気圧の高い部屋での治療なので、鼓膜、肺が破れるかもしれない。何より、この治療でも脳梗塞による失明は回復しないかもしれない。治療を希望しますか?また、鼓膜も肺も破れた場合、延命治療しますか?

 

両親はこれに一筆書いて、私は酸素療法を受け、今生きて、自分でこの文章を書いています。

 

脳梗塞は時間が経てば経つほど回復の見込みがなくなる、と聞きます。

早朝、突然病院から意識がなくなった旨告げられて、来てみれば脳梗塞で失明した子供がいる。選択の余地なんかほとんどないとはいえ、一筆の決断は結構しんどいことなんじゃないかと思います。

 

幸い、脳梗塞が回復してからも残っていた視野障害も先日の神経科、眼科外来で回復したことが分かったので、今は潰瘍性大腸炎の治療のみです。

 

人間、本当にいつ死んでしまうか分からない。

 

今日できることは今日のうちに。

悔いのない生き方をしようと強く思うようになりました。

これまであまり気にしなかった、誕生日というのもありがたい指標です。

  

魚のパズルゲーム

家電のお店は買うつもりがなくても眺めていて結構楽しい。おもちゃ売り場もあったりして「今はこういうものがあるのか」とか、子供の頃に遊んでたプラレールを眺めて懐かしんだりとか。

 

そんな中、先日こんなものを見つけました。

www.youtube.com

 

箸を使ったアナログなパズルゲームなんですけど、魚の食べ方をモチーフにしているんです。魚を食べる時、どこから箸をつけていくか、正しい順番でないと身が外れない、というもの。

 

私もそれほど魚の食べ方が上手な方ではないけど、そもそも食べ方が分からないって人は、最近の大人でもいるんじゃないかな。意外と大人でも苦戦したりして。

 

箸の使い方をどうやって覚えたのか記憶にないのだけど、箸を使ったこういう遊びをしていると結構身に付くんじゃないかと思います。子供の頃の経験って結構残るし、こういうことから覚えておけば、焼き魚を突然出されても行儀よく食べられるってもんです。突然出されるってケースがあるのか疑問ですけど。

 

箸のマナーといえば、”迷い箸”というのを子供の頃から注意されました。

 

どれを取ろうか箸を持ったまま、さまようことなんですけど、これ、年配の方でも結構いるような気がするんですよね。魚売り場で半分凍った切り身を売っている時、箸でガサゴソ探っている人をよく見かけます。

 

厳密には迷い箸ではないのかもしれないけど、他の人が選ぶであろう食べ物を箸でひっくり返してあれこれするのは見ていてとても気分が悪く、きっと行儀だとか教わらなかったんだろうなあ、と思ってしまいます。

 

箸のマナーにせよ、魚の食べ方にせよ、本人からすれば目的が果たせればいいということでしょうけど、周りの目から見られて、容姿からでは分からない部分も勝手に判定されることになるわけなので、できればきちんとしたいものです。